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バス・航空値下げ、原油安で交通部要請


ニュース 運輸 作成日:2014年12月12日_記事番号:T00054378

バス・航空値下げ、原油安で交通部要請

 原油価格下落が続く中、バス会社、航空会社が交通部の要請を受け、週明け15日から順次運賃を値下げする。長距離バスは10~30台湾元(約40~110円)の値下げで、台湾域内の航空路線は最大50%引きとなる。台湾高速鉄路(高鉄)、台湾鉄路(台鉄)も来年の値下げを検討している。恩恵は該当路線の利用者だけとの指摘もあるが、交通部は、運賃値下げが各種商品に広がればと期待感を示した。12日付聯合報などが報じた。


葉匡時交通部長(左)。統一地方選で惨敗した国民党政権は、市民の目線に沿った政策・方針を相次いで打ち出している(10日=中央社)

 バス会社、統聯汽車客運(Ubus)は10日、150元以上の中長距離路線の運賃を一律10元値下げすると発表した。早ければ年内に実施する。国光客運は、基隆~南投、台北~新営(台南市)などを30元値下げし、来年1月7日より他10路線以上を10元値下げする。阿羅哈客運(アロハ客運)は台北~台中、嘉義、高雄および台中~高雄の4路線を10元値下げ。和欣客運は指定時間帯の3列シートを一律10元値下げする。

 航空会社の来年1月末までのキャンペーン運賃は、▽華信航空(マンダリン航空)の台北~金門便、1,325元(45%引き)▽遠東航空(ファーイースタン・エア・トランスポート)の台北~金門便、 1,240元(45%引き)▽立栄航空(ユニー航空)の台中~金門便、1,199元(45%引き)▽復興航空(トランスアジア航空)の台北~花蓮、869元(45%引き)──など。交通部の協力要請を受け、遠東航空はさらに12日午前、45%引きを全時間帯、全路線に拡大し、期間を3月末まで延長、台中~馬公を50%引きとすると発表した。45%引きは1カ月3,200席に増え、全体の15%を占める。続いて他3社もキャンペーン拡大を発表する見通しだ。

 交通部民用航空局(民航局)は、航空会社の台湾域内線は従来35~50%引きの座席が非常に少なかったが、30~35%引きを1割、35~50%引きを1割以上に拡大するよう要望でした。民航局は国際線についても、もし原油価格下落が続けば来年1月に値下がりし、長距離路線で片道200元安くなると予測した。

aマート、日系100品目を値下げ

 量販店の愛買(aマート)は10日、円安を受け、日系商品100品目以上の値下げを発表した。値下げ幅は最高47%。コンビニエンスストア大手、全家便利商店(台湾ファミリーマート)は、日系商品のキャンペーンを随時実施しており、今月末にも10~20品目を約1割値下げすると説明した。台湾糖業(台糖)は、豚肉の5%値下げに続き、来年1月から砂糖を3%値下げする考えを示した。

 粥チェーン店の源士林粥品は、春節(旧正月、2015年は2月19日)までに商品3種を5元値下げすると表明した。飲食店業界は原油価格上昇時に相次いで値上げを行ったが、今のところ源士林以外の大部分が様子見の状態だ。

 ある消費者は、「良心ある企業を支持する。追随値下げが続いてほしい」と話した。行政院消費者保護処(消保処)の呉政副処長は、コストが下がれば値下げすべきで、賢明な消費行動をとれば、値下げしない企業に値下げ圧力をかけられると指摘した。

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