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TSMCの2ナノ試作サービス、1月に開始か【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2024年12月9日_記事番号:T00119030

TSMCの2ナノ試作サービス、1月に開始か【図表】(トップニュース)/台湾

 サプライチェーン(供給網)関係者によると、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は、2ナノメートル製造プロセスでのLSI試作・検証サービス「TSMCサイバーシャトル」を、2025年1月に新竹科学園区(竹科、新竹サイエンスパーク)にあるグローバル研究開発(R&D)センターで開始する見通しだ。4月からは竹科の宝山工場(Fab20)に移転する。業界関係者は、TSMCの2ナノはアップルが初の顧客で、2026年秋に発表するとみられるアップルのスマートフォン、iPhone18(仮称)シリーズに搭載するプロセッサー「A20」に採用し、先進パッケージング(封止、アドバンスドパッケージング)のシステム・オン・インテグレーテッド・チップス(SoIC)を行う見込みだ。9日付工商時報が報じた。

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 TSMCサイバーシャトルは、マルチプロジェクトウエハー(MPW)を使った試作サービスで、複数の顧客のチップを同じテストウエハーに配置する。フォトマスクなどのコストを各社で分担するため、短期間かつ低コストで試作、検証できる。プロトタイプのコストを90%削減できるとうたう。

 TSMCの3ナノは立体構造トランジスタ(FinFET)を採用していたが、2ナノはゲート・オール・アラウンド(GAA)技術を採用するため、開発コストが上昇することが課題だった。

■2ナノ、コスト70%上昇

 業界関係者によると、TSMCの2ナノ受託生産価格はウエハー1枚当たり3万米ドルを超える。iPhoneのアプリケーションプロセッサーのコストは85米ドルと、3ナノの50米ドルから70%上昇する見込みだ。

 TSMCの2ナノは、アップルのほか、インテル、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、聯発科技(メディアテック)、クアルコム、世芯電子(アルチップ・テクノロジーズ)が採用するようだ。

 TSMCの2ナノは、25年に竹科宝山工場と南部科学園区(南科、南部サイエンスパーク)楠梓園区(高雄市楠梓区)で量産する予定だ。

 竹科宝山第1工場は今年4月から設備搬入を開始し、6月にリスク試験(試験生産)を開始した。高雄第1工場(P1)は12月から設備を搬入し、来年第2四半期(4~6月)に試験生産を開始するとみられている。高雄第2工場は来年下半期(7~12月)に設備を搬入するようだ。

 証券会社は、TSMCの25年の2ナノ月産能力は5万枚と予想している。

 

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