ニュース その他製造 作成日:2025年6月25日_記事番号:T00122475
航空機・部品メーカーの漢翔航空工業(エアロスペース・インダストリアル・デベロップメント、AIDC)は24日の業績説明会で、空域に侵入してきた無人機(ドローン)を検知して行動を制限することができる対ドローンシステムを開発しており、早ければ第3四半期(7〜9月)に発売すると明らかにした。同社が戦闘機で培ったレーダー技術を活用した。政府調達の入札案件にも参加し、商機は1億台湾元(約4億9000万円)を超えると見込んでいる。25日付自由時報などが報じた。
AIDCはオンライン業績説明会で、鍛造技術や熱可塑性複合材料など技術開発を強化し、高度化、高付加価値化を進めると方針を示した(AIDCリリースより)
AIDCは、今年に入ってから受注が好調で、5月までに国防(軍事航空)、民間航空、テクノロジーサービスの三大事業で新規受注が160億元を超え、累計の受注残高が500億元を上回ったと説明した。
国防分野では、IDF戦闘機(経国号)エンジンのアフターバーナー部品の契約を新たに約50億元で受注し、昨年締結した航空機部品やエンジン部品の契約を合わせると、受注額は100億元を超えた。
民間航空分野では、ボーイング737やエアバス320など主力機向けの新規受注が90億元に上る。
テクノロジーサービス分野では、台湾電力(台電、TPC)の花蓮県の鳳林変電所で電力供給の安定化を図る自励式無効電力補償装置(STATCOM)の新設プロジェクトを23億5000万元で受注した。
16〜22日に開催された航空宇宙業界の国際見本市、パリ国際航空宇宙ショー(パリ・エアショー)では、川崎重工業(KHI)とエンジン部品供給に関する3年契約、フランスの老舗ゴムメーカーのハッチンソン傘下で、航空・宇宙分野のJPRと原材料の5年調達契約を締結した。
■部品不足で納入遅延
第1四半期(1〜3月)の連結売上高は前年同期比28.7%減の75億3900万元で、純利益は70.4%減の2億3800万元だった。高等訓練機(高教機)を今年18機納入する予定だが、部品不足が続いており、納期遅延による罰金として1億8700万元計上した。
このため、エンジニアを海外のサプライヤーに派遣して進捗に目を光らせるなど、予定通り納入できるよう対策を取っていると説明した。
市場関係者によると、高等訓練機の納入で、国防事業の売上高構成比は50%を超える見通しだ。
【セミナー情報です】
在台日系企業でAI活用は可能か?現地法人における生成AI活用術セミナー。AIによる業務改善、生産性向上の方法を紹介します。
検索は「ワイズ、生成AI活用術」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
https://www.ys-consulting.com.tw/seminar/122303.html
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722