ニュース 電子 作成日:2025年9月9日_記事番号:T00124007
世界最大規模の半導体業界の国際展示会、国際半導体展(セミコン台湾)があす10日、台北南港展覧館(TaiNEX)で開幕する。これに先立ち、主催の国際半導体産業協会(SEMI)グローバル主席で、半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手、日月光投資控股(ASEテクノロジー・ホールディング、ASEH)の呉田玉・営運長(COO、最高執行責任者)が8日の記者会見で、台湾は先進製造プロセスの半導体やAI(人工知能)データセンターでリードしているが、2~3年後にはリードが揺らぐ可能性があり、今のうちに投資や新技術の研究開発(R&D)を進めるべきと主張した。9日付経済日報などが報じた。
セミコン台湾の開幕を前に記者会見するASEHの呉・営運長(中)とGWCの徐・董事長(右2)ら(8日=中央社)
呉・営運長は、2030~32年の間に世界の半導体産業の生産額は1兆米ドルを突破する見通しで、「規模の拡大」から「価値の再定義」に局面が転換すると指摘した。台湾が今後10年もリードを保つためには、実力強化と全体最適化が必要だと指摘した。
呉・営運長は、全体最適化は単に製造、パッケージング、材料など1つの工程でなく、3次元IC(3D IC)、シリコンフォトニクス(SiPh)、エネルギー管理など多面的な統合を指すと説明した。性能とコスト、経済性を兼ね備え、差別化を図ることが台湾にとって必要だと述べた。
台湾ではこれまで、先進パッケージング技術のチップ・オン・ウエハー・オン・サブストレート(CoWoS、コワース)、シリコンフォトニクス、3次元ICの産業連盟が設立された。呉・営運長は、今後、電源管理(パワーマネジメント)の連盟も設立する予定だと語った。
■材料の自給率向上へ
半導体業界を代表して基調講演をした半導体用シリコンウエハー世界3位、環球晶円(グローバルウェーハズ、GWC)の徐秀蘭・董事長は、今後の半導体産業の競争は生産能力や技術だけでなく、重要材料の確保が重要になると指摘した。例えば、ガリウムは世界の9割を中国が握っている。レアアースやレアガス(希ガス)などの重要材料を一定程度確保できなければ、半導体産業の発展が行き詰まる可能性があると強調し、台湾は材料の自給率向上に努めるべきだと述べた。
そのためには政府と業界が協力し、国際連携、自主開発、リサイクルなどで、半導体産業を強く、安定的かつ持続可能にすべきだと呼びかけた。
セミコン台湾は10日から12日まで開催される。SEMIのグローバルマーケティング長を兼ねる曹世綸・台湾区総裁は、域内外から約1200社がブース4100小間を出展し、半導体業界のリーダー200人以上が集まり、来場者は10万人を超える見込みだと説明した。
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