ニュース 電子 作成日:2025年11月13日_記事番号:T00125284
電子機器受託製造サービス(EMS)最大手、鴻海精密工業(ホンハイ・プレシジョン・インダストリー)は12日の業績説明会で、第3四半期(7~9月)のAI(人工知能)サーバーラック出荷量が前期の4倍に増え、今年のAIサーバー売上高目標の1兆台湾元(約5兆円)を既に達成したと説明した。劉揚偉・董事長は、2026年も顧客のAIサーバーラック需要が倍増する見通しで、楽観していると説明した。13日付経済日報などが報じた。

鴻海は、第4四半期(10~12月)のAIサーバーラック出荷量が前期比10%以上増加すると予測した。劉・董事長は、顧客の需要が力強く、今年のAIサーバーラック需要は3万~5万台に上る見通しで、来年は少なくとも5万~6万台、楽観的にいえば10万台に上る予測だと説明した。
劉・董事長は、26年もAI投資は続き、米国のクラウドサービスプロバイダー(CSP)大手5社の設備投資は合計6000億米ドルに上ると指摘した。各国の「ソブリンAI(主権型AI)」推進もあり、今後2~3年以内に市場規模は1兆米ドルに達すると予測した。
鴻海は過去1年、米国のテキサス州やカルフォルニア州、オハイオ州、ウィスコンシン州で増産しつつ、米国や日本、台湾のソブリンAIプロジェクトに参画していると説明した。26年のAIサーバーの市場シェアは現在の40%を上回ると予想した。
■オープンAIと提携
劉・董事長は、21日に開催する年1回の成果発表会、鴻海科技日(鴻海テックデー、HHTD)で、生成AI「ChatGPT(チャットGPT)」を開発した米オープンAIとの提携計画を発表すると明かした。
劉・董事長は、オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)が計算能力を毎週1ギガワット(GW)生産する工場を目標に掲げており、1週間当たり500億米ドルの投資に相当し、AI市場規模の大きさ、需要の強さを示していると指摘した。鴻海はハードウエアの主要サプライヤーとして、オープンAIと提携すると説明した。
東元電機(TECOエレクトリック&マシナリー)と提携するモジューラー型AIデータセンター(DC)について劉・董事長は、来年にも出荷すると説明した。
■Q3純利益、同期の過去最高
鴻海が12日発表した第3四半期の連結売上高は前期比15%増、前年同期比11%増の2兆600億元で、粗利益率は6.35%に前期比0.02ポイント上昇、前年同期比0.16ポイント上昇し、純利益は前期比30%増、前年同期比17%増の576億7300万元で、同期として過去最高だった。
第1~3四半期(1~9月)の連結売上高は前年同期比16%増の5兆5000億元、純利益は35%増の1441億元で、同期として過去最高だった。
第1~3四半期(1~9月)の設備投資は前年同期比17%増の1128億元で、通年では20%増に上る予定。26年の設備投資は前年を上回る見通しだ。
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