ニュース 電子 作成日:2026年6月16日_記事番号:T00129079
韓国の電子新聞(etnews)の報道によると、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)がパネルレベルパッケージング(PLP)の材料や部品、設備のサプライチェーン(供給網)構築を進めており、早ければ2027年に量産を開始する見通しだ。AI(人工知能)半導体の顧客を既に確保したとされる。PLPで、従来の円形ウエハーから矩形基板(四角いパネル)に移行することで、生産効率の向上とコスト削減を図る。16日付経済日報などが報じた。

PLPとは、チップを矩形基板に配置して封止する技術。現行の円形ウエハーを使用するウエハーレベルパッケージング(WLP)と比べ、より多くのチップを配置できる。
業界関係者は、例えば600×600ミリメートルの基板を使用すると、従来の12インチウエハーと比べ、生産できる半導体は5~6倍に上り、生産コストを大幅に低減できると説明した。
TSMCのほか、▽韓国のサムスン電子、▽パネル大手の群創光電(イノラックス)、▽半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手、日月光投資控股(ASEテクノロジー・ホールディング、ASEH)、▽力成科技(パワーテック・テクノロジー、PTI)──が参入している。
etnewsによると、TSMCはWLPで優位性があったため、PLPには消極的だった。AI半導体の需要拡大に伴い、PLPは生産量を拡大できるだけでなく、大型のAI半導体も生産できることから、TSMCは24年からPLPを手掛け始めた。TSMCは今年、試験生産ラインを設置し、27年に量産を開始する予定だ。
サムスンは既にモバイルアプリケーションプロセッサー(AP)や電源管理IC(PMIC、パワーマネジメントIC)でPLPを使用しており、今後はハイパフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)向けにも採用する計画だ。
ある業界関係者は、TSMCは以前の業績説明会で、PLPは早ければ27年に開発を完了し、28年に投入する予定と説明しており、韓国メディアの27年量産開始の報道と異なると指摘した。
■CoPoS設備検証
サプライチェーン関係者によると、TSMCは先進封止技術のチップ・オン・パネル・オン・サブストレート(CoPoS)のテスト生産ラインの検証を二手に分けて進めている。一方は欧米の設備メーカー大手が主導し、もう一方は台湾の設備メーカーのプランだ。製造の安定性や納期、コスト、現地でのサービス力で競わせている。
TSMCのCoPoSは、先進封止のチップ・オン・ウエハー・オン・サブストレート(CoWoS、コワース)の次世代技術で、CoWoSとファンアウト・パネルレベルパッケージング(FOPLP)を統合したもの。
TSMCの魏哲家(シーシー・ウェイ)董事長は4日の株主総会で、CoPoSの試験生産ラインを設置したが、量産まで2~3年かかると説明していた。
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