ニュース 法律 作成日:2026年3月9日_記事番号:T00127237
知っておこう台湾法2023年6月、とある男が新北市内の書店やコンビニエンスストア等において、計6回にわたり、児童の着衣内を携帯電話で盗撮するという事件が発生し、先月4日、最高法院(日本の最高裁判所に相当)刑事大法廷が、本事案について判断を下しました。
■児童を盗撮
本件で主に争われたのは、被告人が盗撮をした場合に、⑴児童および少年性搾取防止条例(中国語:兒童及少年性剝削防制條例)第36条(以下、「本条」といいます)第3項に基づき、7年以上の有期懲役を科し得るか。それとも、⑵本条第1項により、1年以上7年以下の有期懲役を科すにとどまるかという点でした。
盗撮は通常、被害者本人の了承なく(被害者本人の意思に反して)行われる犯罪行為であるところ、同条第3項には、「強姦、脅迫、薬物、詐術、催眠術または、その他本人の意思に反する方法により」と規定されていることから、同条同項を適用することにより、被告人に対し、より重い処罰を科すべく争われたものであると推測されます。
結果として、上記⑵に分類すべきとの判断が下された今回の事案では、上記以外にも複数の論点が争われました。そのなかでも、どのような映像が、児童および少年性搾取防止条例が規定する、「児童・少年の性的映像」に該当するかについて、司法機関として初めて明確な見解を示したことが、実務上評価されています。
■性的映像の要件が明確に
すなわち、「児童・少年の性的映像」とは、盗撮された映像が、児童・少年の性器、または客観的に性欲もしくは羞恥心を喚起するに足りる身体のプライベートゾーンの映像等を指し、例えば下着やインナーにより覆われた児童・少年の性器または身体のプライベートゾーンを盗撮した場合であっても、①客観的に羞恥心を生じさせ、または②性欲を喚起するに足りると認められるときは、なお「児童・少年の性的映像」に該当し、本条の処罰対象となるとの判断が示されました。
従来不明瞭であった犯罪の成立要件が明確にされた点において、今回の判断は、今後の捜査および裁判実務の重要な指針となるものといえます。
*本記事は、台湾ビジネス法務実務に関する一般的な情報を提供するものであり、専門的な法的助言を提供するものではありません。また、実際の法律の適用およびその影響については、特定の事実関係によって大きく異なる可能性があります。台湾ビジネス法務実務に関する具体的な法律問題についての法的助言をご希望される方は弊事務所にご相談下さい。
秋口麻貴弁護士
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