ニュース 社会 作成日:2025年11月10日_記事番号:T00125190
ワイズニュースこぼれ話政府が市民を対象に、一律1万台湾元(約5万円)の給付を開始しました。居留証を持つ外国籍の配偶者、永久居留証を持つ外国人も対象です。早ければ12日か登録口座への入金が始まります。

■1万元ポッキリ商品
1万元の現金給付は、2024年の税収が予算を大幅に超過したので納税者に返還し、米国の相互関税政策で台湾経済が受ける打撃を緩和する目的です。
個人消費の刺激策では、コロナ禍に振興券「三倍券」、「五倍券」配布がありました。クレジットカードや電子マネーカードに紐づけするほか、紙製の「三倍券」「五倍券」を受け取る方法がありました。使用期限があり、あちこちの店舗でキャンペーンが盛り上がりました。
現金給付では、23年4月に、22年税収の予算超過で、コロナ後の経済振興を目的に、1人6000元の現金給付がありました。銀行口座への入金や、郵便局の窓口での受け取りなどで、紙製の振興券配布はなく、個人的にはなんだか生活費に消えてしまったという感がありました。
■外国人観光客に5000元
消費刺激策といえば、交通部観光署は23年5月から、コロナ後の観光を盛り上げようと、海外からの外国人旅行者を対象に、5000元の電子マネーかホテル優待宿泊券が当たる抽選キャンペーンを実施しました。当初2カ月間の予定だったのが、効果があったせいか、何度も期間が延長され、2025年6月に終了しました。
交通部観光署によると、抽選に参加したのは延べ615万9416人で、23年は25万人、24年は15万人、25年は10万人が当選しました。
筆者の周りでは、円安で日本人の友人の訪台は多くなかったものの、3人が当選しました。使用期限は3カ月間で、帰国までに使おうと、必死で買い物していました。外国人観光客がお店で5000元を使えば、思い出が増えて台湾のイメージが良くなるし、お店の売り上げが増えて景気も良くなるし、一石二鳥ですね。
■使用期限はないけれど
今回の1万元も、使用期限はありません。龔明鑫・経済部長は5日、生活必需品の購入ではなく、観光や家族旅行、ショッピングなどに使用してほしいと呼びかけました。7~10日にちょうど、台湾最大規模の旅行業界の展示会、台北国際旅展(台北インターナショナル・トラベルフェア、ITF)が開催中で、ホテルや旅行業界は、大幅割引の1万元ポッキリ商品を販売しています。
永久居留証があり、恩恵にあずかった筆者も、奮発して買い物して、台湾経済に貢献する予定です。
青木樹理
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722