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第612回 小緑人にご注目!


ニュース 法律 作成日:2026年4月13日_記事番号:T00127862

知っておこう台湾法

第612回 小緑人にご注目!

 台湾の歩行者用信号機に表示される「歩く人型シルエット」は、日本のように点灯・点滅するだけでなく、歩く様子が描かれ、残り時間に応じて走るかのようにスピードが変化するのが特徴です。その愛らしさから観光客はもちろん、現地人からも「小緑人」の愛称で親しまれてきましたが、今後順次廃止されることとなりました。

 きっかけは先月13日、改正「道路交通標識・標示・信号設置規則」(中国語:道路交通標誌標線號誌設置規則)が施行されたことにあります。

第207条 歩行者専用信号における各灯色表示の意義は、次のとおりとする。

①「歩行者通行可」を示す青信号が点灯している場合、歩行者は道路を横断することができる。

②「歩行者通行可」を示す青信号が点滅している場合、青信号の残り時間が多くないことを警告するものであり、まだ道路に進入していない者は進入を避けなければならない。すでに道路に進入している者は、速やかに横断を完了するか、または道路中央の交通島上で停止しなければならない。

③(以下、略)

■点滅で進入、罰金撤廃

 規定を実態に即した内容へと見直し、歩行者のより安全な横断を確保するために行われた今回の改正では、従前同条第1号に記載されていた「速やかに横断しなければならない」との文言が削除されました。また、従前第2号では「まだ道路に進入していない者は、進入してはならない」として、同号に違反した場合には500台湾元の罰金が科せられる立て付けとなっていましたが、今回の改正により「進入を避けなければならない」とする表現に引き下げられたため、今後は、青色灯点滅時における道路への進入が、直ちに処罰の対象とならない余地が生じました。

■走る姿を「急げ」と誤解

 本規則の所轄官庁である交通部(日本の国土交通省に相当)は、小緑人の点滅は「急げ」という意味ではなく、間もなく信号が変わる「警告」の合図に過ぎないこと。また、小緑人が走るアニメーションは、「残り時間で急いで横断すべき」との誤解を招きやすいとの判断から順次廃止すること等を発表しました。

 みんなから愛されてきた小緑人の勇姿を、今のうちに動画に収めておくのも良いかもしれません。

 

*本記事は、台湾ビジネス法務実務に関する一般的な情報を提供するものであり、専門的な法的助言を提供するものではありません。また、実際の法律の適用およびその影響については、特定の事実関係によって大きく異なる可能性があります。台湾ビジネス法務実務に関する具体的な法律問題についての法的助言をご希望される方は弊事務所にご相談下さい。

秋口麻貴弁護士

秋口麻貴弁護士

黒田日本外国法事務律師事務所

高校時代に参加した弁護士の講演がきっかけとなり、国際的に活躍できる法曹を志す。高校卒業後、台湾の大学に進学し中国語の習得並びに国際感覚の涵養に励む。在学中は積極的に日台比較法研究会への参加、現地の法律事務所でのインターン等を通して自身の法律知識を深めた。台湾法のみならず、様々な法分野においてクライアントに寄り沿うことができる弁護士を目指し、日々研鑽を積んでいる。

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