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第83回 下半期は景気減速か、悲観見通しチラホラ


ニュース 社会 作成日:2026年5月25日_記事番号:T00128637

ワイズニュースこぼれ話

第83回 下半期は景気減速か、悲観見通しチラホラ

 2月末からのイラン情勢の緊迫化、原油高で、インフレ懸念やエネルギー危機が予想され、一時はリーマン・ショック(世界金融危機)並みの景気悪化を覚悟しましたが、台湾の第1四半期(1~3月)の実質域内総生産(GDP)成長率は13.69%(概算値)と、まさかの過去39年で最大の伸びを叩き出しました。

 台湾株式市場も3月は停滞しましたが、4月からは持ち直して過去最高を更新。半導体好況に支えられ、台湾経済はまだまだ上昇基調が続くという楽観ムードが漂う一方、大手企業から今後の見通しに懸念を示す声が聞こえてきました。

Q1経済成長13.69%、過去39年で最高

https://www.ys-consulting.com.tw/news/128250.html?pop=&frm=

■小売業界、インフレ直撃か

 コンビニエンスストア最大手のセブン-イレブンなどを展開する「小売業界の雄」、統一企業(ユニプレジデント・エンタープライゼズ)傘下の統一超商(プレジデント・チェーンストア)の羅智先(アレックス・ルオ)董事長は5月20日、小売業界はインフレやコスト上昇の影響で経営環境が悪化し、淘汰(とうた)が進むとの見方を示しました。

 これに先駆け、コンビニ大手、全家便利商店(台湾ファミリーマート)の葉栄廷・董事長は14日、海外旅行者の増加や、越境電子商取引(EC)利用者の増加で、台湾の消費者が台湾で消費せず、小売業界に打撃を与えるとの見方を示しました。

統一超商「小売業の淘汰進む」、インフレなどで経営環境悪化

https://www.ys-consulting.com.tw/news/128596.html

台湾ファミマ、内需の減速を懸念

https://www.ys-consulting.com.tw/news/128491.html

■先行指標の新車販売も下振れ

 内需への慎重な見方は、コンビニ大手2社に限りません。国内経済の動向を測る景気の先行指標とされる新車販売台数について、最大手の和泰汽車は21日、2026年の市場予測は44万台で変更はないと説明しましたが、裕隆集団は20日、「横ばいか小幅な増加」に下方修正しました。

26年の新車販売市場予測44万台、和泰汽車は維持

https://www.ys-consulting.com.tw/news/128610.html

裕隆集団3社、26年新車見通し下方修正

https://www.ys-consulting.com.tw/news/128593.html

■AI特需か、先食いか

 世界の需要の先行指標でもある台湾の輸出受注をはじめ、台湾の主な経済指標は3月、4月と過去最高や過去2番目などの高水準が続いています。

 AI(人工知能)特需が中東紛争の影響を吹き飛ばすほど強いのかと思いきや、経済指標を発表した経済部統計処や財政部は、原油高によるインフレを懸念して、海外の顧客が調達を急いでいると分析しています。

4月輸出受注、3月に次ぐ高水準

https://www.ys-consulting.com.tw/news/128585.html

4月輸出総額、過去2番目の高水準

https://www.ys-consulting.com.tw/news/128374.html

青木樹理

青木樹理

ワイズメディア

日本、台湾での金融機関勤務を経て、ワイズニュース創刊年の2007年に入社。副編集長を経て20年より編集長。台湾経済・産業の動向を分かりやすくお伝えするため、台湾社会をウオッチしながら生活しています。

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