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第13回 娯楽税の税収、コロナで明暗/台湾


ニュース 社会 作成日:2023年3月27日_記事番号:T00108153

ワイズニュースこぼれ話

第13回 娯楽税の税収、コロナで明暗/台湾

 新型コロナウイルス感染症の流行収束に伴い、台湾でもマスク着用や軽症・無症状患者の隔離が原則不要となり、本来の日常生活に近づいています。皆さん、この3年間は我慢していた趣味やレジャーはありますか?

ゴルフは堅調

 財政部によると、娯楽施設利用に課される地方税、娯楽税の2022年収入は16億2000万台湾元(約70億円)と、過去3年は新型コロナ流行前の19年と比べ低めの水準が続きました。

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 22年1~11月の娯楽税収入は14億8000万元で、中でもKTV(カラオケ)は2億4000万元と、コロナ前の3億6000万元~4億1000万元と比べると、大きく減少しました。屋内で感染リスクがあり、マスクを外して歌うことができなかったためです。

 一方で、換気のよい屋外で行い、不特定の人との接触も少ないゴルフは堅調でした。コロナ流行後、20年の娯楽税税収は4億1000万元、21年が3億5000万元、22年1~11月が4億元と、いずれも19年の3億4000万元を上回りました。

 ゴルフ場の娯楽税の税収が最も多かった県市は、桃園市の31.49%でした。次いで、▽新北市、23.85%、▽台中市、7.44%、▽高雄市、4.58%、▽台南市、4.18%──と続きました。台北市は0.46%です。

 交通部観光局によると、桃園市には、ゴルフ場が11つ、新北市は12つ、新竹県には7つあります。

クレーンゲームは頭打ち?

 クレーンゲームの娯楽税の税収は、17年まで1億元未満だったのが、18年2億7000万元、19年3億9000万元と一気に増え、コロナ流行の20年も4億1000万元、21年は2億9000万元、22年1~11月は3億7000億元と、ゴルフ場に肩を並べています。

クレーンゲーム1万店超、コロナ禍の空き物件増で 2022年5月25日

https://www.ys-consulting.com.tw/news/102730.html?pop=&frm=

 クレーンゲーム店は近年、空き店舗物件を利用して1万店まで増えました。今後コロナ収束で域内消費が活発化、海外からの観光客が増加し、店舗物件の需要が増え、姿を減らすかもしれません。

青木樹理

青木樹理

ワイズメディア

日本、台湾での金融機関勤務を経て、ワイズニュース創刊年の2007年に入社。副編集長を経て20年より編集長。台湾経済・産業の動向を分かりやすくお伝えするため、台湾社会をウオッチしながら生活しています。

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