ニュース 社会 作成日:2026年8月10日_記事番号:T00130096
ワイズニュースこぼれ話土曜の夜、中華料理レストランを通りかかると、店内の円卓は家族連れで満席でした。日本では令和8年(2026年)8月8日、末広がりの「八」が3つ並ぶ縁起の良い日ということで、結婚ラッシュでしたが、台湾では8月8日は「父の日」。台風13号(アジア名・ドルフィン)接近の影響が危ぶまれましたが、ちょうど週末と重なり、多くの家族が団らんの一日を過ごしていました。
■1945年に提唱
「台湾は8月8日が父の日。中国語の爸爸(パパ)と発音が似ているから」「日本は6月の第3日曜日。母の日が5月第2日曜日だからその翌月」「バレンタインデーの翌月がホワイトデーなのと同じ仕組み?」そんな会話を交わすことも多いですが、実際はどうなのでしょうか。
台湾の父の日の始まりは、中華民国政府が中国大陸にあった1945年、上海の有志が日中戦争で命を落とした父親をしのび、8月8日を「父親節」とすることを提唱したことにさかのぼります。1978年に内政部の承認を得て、8月8日が父の日として定められました。中国語の爸爸(パパ)と発音が似ていて覚えやすいことのほか、「八八」を重ねると漢字の「父」のようになることも、この日が選ばれた理由の一つとされます。
8月8日が父の日なのは、台湾とモンゴル。日本と同じく、6月の第3日曜日は、米国、カナダ、英国、フランス、香港、シンガポールなど世界で広く父の日に採用されています。

■日曜固定の提案は成立せず
実は台湾でも、父の日を6月第3日曜日に変えようという動きがありました。
2018年8月、一般市民から公共政策に関するアイデアを募る国家発展委員会(国発会)のインターネットプラットフォーム「公共政策網路参与平台(ジョイン)」に、「国際的な慣習に合わせた方がよい」「日曜日なら家族で集まりやすい」「家族での会食や外出、贈り物などビジネスチャンスが拡大する」などの理由で提案されました。
一方で、「八八節は台湾ならでは、外国人にも紹介できる」「世界には独自の日を父の日としている国・地域も多い」といった反対意見も上がりました。賛同は13人にとどまり、規定の5000人(人口の約0.02%)に達することなく、提案は成立しませんでした。
8月8日の父の日は、すっかり台湾の人々の暮らしに馴染んでいるようです。
青木樹理
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