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馬総統、中台「国と国の関係」を否定


ニュース 政治 作成日:2008年9月4日_記事番号:T00010005

馬総統、中台「国と国の関係」を否定

 
 総統府は3日、馬英九総統が8月26日に応じたメキシコ紙エル・ソル・デ・メヒコとのインタビュー内容を公表し、中台関係の定義について、「海峡両岸の関係は二つの中国ではない。ある種の特別な関係だが、国と国の関係ではない」との認識を示した。李登輝元総統の「特殊な国と国の関係」と陳水扁前総統の「それぞれ別の国」いう定義づけを否定した格好だ。4日付自由時報が伝えた。

 馬総統は「われわれの憲法も彼ら(中国)の憲法も領土内に別の国があることを認めない。従って双方は特別な関係にある。いかなる国からも(中台の)二重承認を受けることはあり得ない」と述べた。

 馬総統はまた、中台間での主権問題の解決は現時点で不可能だとした上で、「一つの中国の原則を受け入れ、その意味合いはそれぞれが解釈するとした1992年の中台合意(92共識)に基づき、当面は処理していくことが可能だ」と指摘した。

 総統府の王郁琦報道官は、馬総統が示した「特別な関係」の定義について補足説明を行い、「中華民国は自由地区であり台湾地区とも称する。対岸は大陸地区で、それぞれの統治地域に当局が存在する。われわれは台湾当局で、対岸は中国当局だ」と述べ、2つの「地区」に2つの当局が存在するとの認識を馬政権の共通見解とする考えを示した。

 しかし、新たな見解は主権問題で中国側に一歩譲歩したとも取られかねず、野党民進党などから批判を浴びるのは必至だ。