ニュース 社会 作成日:2021年12月17日_記事番号:T00100128
海外から入境し、台湾鉄路(台鉄)桃園駅近くの防疫ホテルに宿泊していた8人の新型コロナウイルス感染が確認されたことを受けて実施した、ウイルスのゲノム検査について、中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)は17日、ゲノム配列が同じ変異株のデルタ株だったのは7人で、前日から3人増えたと発表した。クラスター(感染者集団)発生と判断し、うち感染源とみられる1人を除き、6人を域内感染例に変更した。台北市の防疫ホテルの隣室同士で今週感染が確認された2人も1人を域内感染に変更した。4万人の帰省が予想されている春節(旧正月、2022年は2月1日)シーズンに、防疫ホテルが水際対策の抜け穴になる懸念が高まっている。中央社電などが伝えた。
桃園市政府衛生局は16日、宿泊客らを集中検疫所に移送し、防疫ホテルを空にした(16日=中央社)
桃園市の防疫ホテルの8人の感染確認は、中国から11月20日に入境した台湾籍40代男性(第1万6,851例)が、入境後14日間の外出制限「居家検疫」を終え、7日間の「自主健康管理」(手洗い、外出時のマスク着用、公共の場所への出入り自粛など)期間最終日の12月11日に感染が確認され、その追跡調査で発覚した。
8人のうち、台湾籍40代男性(第1万6,851例)を含む6人が6階に、1人が5階に、もう1人は8階に宿泊していた。
デルタ株のゲノム配列が一致したのは6階の6人と、8階の1人。うちベトナムから12月3日に入境した台湾籍40代男性(第1万6,768例)は、発症日が12月3日と最も早く、感染源となった可能性があるとして、輸入症例のままとし、他6人(第1万6,821例、第1万6,841例、第1万6,851例、第1万6,856例、第1万6,862例、第1万6,865例)は域内感染に変更した。
陳時中・衛生福利部(衛福部)長は、5階に宿泊していた1人(第1万6,872例)は、クラスターと関係がなかったと説明した。
桃園市の防疫ホテルの宿泊者に対する全面検査は17日午後2時時点で、418人が陰性、15人が検査結果待ちで、4人は既に出境した。防疫ホテルの従業員37人は全員陰性、市中の接触者16人も全員陰性だった。陳・衛福部長は16日、感染が拡大している様子はないと説明している。
環境から感染か
陳・衛福部長は、▽防疫ホテルの従業員が全員陰性だったこと、▽6階で新型コロナ感染が確認された6人はそれぞれ別々に入境し、親しい間柄でもなかったこと──から、防疫ホテルの感染管理が不適切で、環境から感染した可能性が最も高いと分析した。防疫ホテルに宿泊中だった129人を集中検疫所に移送した上で、専門家を派遣して清掃や空調に問題がないか確認している。また、監視カメラの映像で、感染確認者と不適切な接触がなかったか調査している。
鄭文燦・桃園市長は、食事を届けたり、ごみを回収したりする際の手袋での接触や、空調から感染した可能性は排除できないと指摘した。
桃園市では、今年4月に中華航空の乗組員が利用している防疫ホテル「台北ノボテル桃園国際空港」でクラスターが発生していた。
入境者の検査、6回に強化
指揮センターは同日、防疫ホテルの全面検査や管理を行うほか、春節シーズンの「居家検疫」特別措置期間(12月14日~22年2月14日)の海外からの入境者に対するPCR検査や迅速検査を6回に増やすなど、防疫対策を強化すると発表した。
入境時と、「居家検疫」開始から▽3日目、▽7日目、▽14日目、▽21日目──などにPCR検査か迅速検査を実施する。
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