ニュース その他製造 作成日:2021年12月27日_記事番号:T00100273
衛生紙(ティッシュペーパーやトイレットペーパー)の「五月花(メイフラワー)」「得意」、「柔情(テンダー)」などを手掛ける製紙大手、永豊餘投資控股(YFY)は24日、春節(旧正月、22年は2月1日)明けに、衛生紙を5〜20%値上げすると発表した。3年ぶりの値上げだ。業界では、衛生紙だけでなく、春節明けに日用品の値上げが相次ぐと予想されている。25日付中国時報などが報じた。
王・経済部長は、日用品の値上げや値上げ幅が適正か、買いだめはないか、調査を続けると述べた(25日=中央社)
YFYの衛生紙は、1パック100枚入りの10パックセットの販売価格が129台湾元(約530円)へと、10元上昇する見込みだ。
「春風(アンダンテ)」などの衛生紙を手掛ける正隆(CLC)は、過去3年、コスト上昇が続き、自社で吸収したり、販売店での販促キャンペーンを減らしたりして対応してきたが、利益が圧縮されていたと説明した。
ある衛生紙メーカーは、春節前は消費者の出費がかさむため、春節明けに一気に値上げすると説明した。
衛生紙の主原料であるパルプの国際価格は今年に入り4割上昇、エネルギー輸送は7割、紙箱やポリエチレン(PE)シートなどの包装材価格は5割上昇した。
消費者が買いだめも
先週、衛生紙の値上げ観測が浮上した後、インターネット通信販売サイト大手、東森購物(ETモール)では24日、衛生紙の注文が3倍に増えた。
中国時報の記者が25日に店舗2軒を訪れたところ、衛生紙は陳列棚に残っていたが、販促キャンペーン中の衛生紙は売り切れ、レジに並ぶ消費者はほぼ、衛生紙を手にしていた。
量販店最大手、家楽福(カルフール)は、原材料価格の上昇を受け、一部の衛生紙の価格を既に引き上げたと説明した。カルフールや愛買(aマート)は、「買一送一」(1点購入で1点おまけ)などのキャンペーンで、消費者への打撃を緩和すると説明した。
有料会員制量販店の好市多(コストコ)は、既に値上げしたので、春節明け後に値上げする計画はないと説明した。コストコは10月に、自社ブランド「カークランドシグネチャー」の衛生紙の価格を335元へと、16元引き上げていた。
価格調査を始動
王美花・経済部長は25日、衛生紙など日用品の値上げについて、経済部が状況把握を進めており、輸入材料や輸送コストは確かに上昇していると指摘した。
経済部と法務部は25日、物価聯合調査小組(物価共同調査チーム)を立ち上げ、まず、台北市など6県市の飲食チェーンを対象に、不当な値上げや価格協定(カルテル)がないか調査すると発表した。
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