ニュース その他分野 作成日:2022年1月11日_記事番号:T00100487
上場・店頭公開企業の2021年売上高が出そろい、合計で40兆9,100億台湾元(約170兆円)と前年比16.2%増加し、過去最高だった。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による打撃から、経済が安定的に回復する中、新技術の応用やデジタルトランスフォーメーション(DX)推進で、半導体産業をはじめ輸出が好調だったこと、国際原材料価格が上昇したことが貢献した。11日付工商時報などが報じた。
首位は、電子機器受託生産サービス(EMS)最大手、鴻海精密工業で、前年比10.86%増の5兆9,400億元だった。
2位は、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)で、18.53%増の1兆5,900億元だった。証券会社は、半導体産業は台湾の上場・店頭公開企業の主軸で、世界的な景気回復で恩恵を受けたほか、電動自動車(EV)など新たな応用先が増えていると指摘した。
3位以下は、▽電子機器受託生産大手、和碩聯合科技(ペガトロン)、1兆2,600億元(前年比9.69%減)、▽ノートパソコン受託生産大手、仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)、1兆2,400億元(17.8%増)、▽広達電脳(クアンタ・コンピューター)、1兆1,300億元(3.54%増)──と続き、電子大手が上位5社を占めた。
過去最高を更新した企業は680社で、過去最多だった。▽IC設計最大手、聯発科技(メディアテック)、▽TSMC、▽半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手の日月光投資控股(ASEテクノロジー・ホールディング、ASEH)、▽鴻海、▽コンパル、▽クアンタ──など電子大手のほか、輸送需要の拡大や港湾混雑で、運賃を何度も引き上げた海運大手、長栄海運(エバーグリーン・マリン)が含まれた。
業種別の増収幅は、▽運輸、前年比83.4%増、▽鉄鋼、48.1%増、▽プラスチック、46.6%増──の順に大きかった。一方、減収幅が大きかったのは、▽観光、10.1%減、▽金融・保険、1.8%減──だった。
12月、初の4兆元台
上場・店頭公開企業の21年12月売上高は、前月比4.78%増、前年同月比11.9%増の4兆600億元で、初の4兆元台だった。
上位5社は▽鴻海、6,607億元、▽ペガトロン、1,558億元、▽TSMC、1,554億元、▽コンパル、1,277億元、▽クアンタ、1,247億元──で、いずれも過去最高だった。
過去最高を更新した企業は計193社で、前月比39社増加し、14年12月の214社に次ぐ高水準だった。
業種別では、▽運輸、87.5%増、▽石油・電気・ガス、46.7%増、▽電器・電線、33.3%増──の順に増収幅が大きかった。
第4四半期は11兆4,900億元で、前期比10.91%増加、前年同期比10.78%増加し、過去最高だった。
22年について証券会社は、半導体やABF基板、航空・運輸、石化業界などは見通しが良く、上場・店頭公開企業の売上高は好調が続くと予測した。
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