ニュース その他分野 作成日:2022年1月21日_記事番号:T00100683
経済部統計処が20日発表した2021年の輸出受注総額は、前年比26.3%増の6,741億3,000万米ドルで、過去最高だった。増加幅は過去17年で最大だった。黄于玲・統計処長は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により20年に始まったテレワーク(リモートワーク、在宅勤務)や巣ごもり消費向けの需要増加が、21年も続いたこと、ワクチン接種が進んで世界的に景気が回復し、末端需要が増加して従来型産業の受注も好調だったことなどが要因と分析した。21日付経済日報などが報じた。
製品別では、半導体など電子製品が2,074億米ドルで前年比28.5%増加し、過去最高だった。デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速がけん引した。
情報通信技術(ICT)製品は1,930億7,000万米ドルで、前年比17.4%増加し、過去最高だった。パネルなど光学器材は314億2,000万米ドルで、29.4%増加した。
従来型産業は、▽卑金属(ベースメタル)、370億7,000万米ドル(前年比49.1%増)、▽ゴム・プラスチック製品、309億7,000万米ドル(42.2%増)、▽機械、268億米ドル(28.7%増)──が過去最高だった。化学品は240億米ドルで、37.8%増加した。
主要国・地域別首位の米国は、前年比23.8%増の2,001億4,000万米ドルで、初めて2,000億米ドルを超えた。
次いで、▽中国・香港、1,750億5,000万米ドル(前年比27.2%増)、▽欧州、1,346億3,000万米ドル(23.6%増)、▽東南アジア諸国連合(ASEAN)、639億2,000万米ドル(37.5%増)──の順で、いずれも過去最高だった。日本は343億2,000万米ドルで、20.1%増加した。
12月輸出受注、過去最高
21年12月の輸出受注総額は前月比3.7%増、前年同月比12.1%増の679億米ドルで、過去最高だった。1年10カ月連続で前年同月を上回った。黄・統計処長は、電子部品不足が改善し、スマートフォンやノートパソコン、サーバーなどの受注が増加したなどと説明した。
製品別では、▽半導体など電子製品、216億5,000万米ドル(前月比6.8%増、前年同月比12.2%増)、▽ICT製品、216億4,000万米ドル(前月比2.2%増、前年同月比12.7%増)──で、過去最高だった。
パネルなど光学器材は27億3,000万米ドルで、前月比2.3%増加、前年同月比7.4%増加した。ビジネス用や工業制御用、医療用のパネル需要が強かった。
従来型産業では、▽ベースメタル、33億米ドル(前年同月比24.9%増)、▽ゴム・プラスチック製品、26億9,000万米ドル(12.9%増)、▽化学品、22億2,000万米ドル(19.1%増)──が、同月として過去最高だった。
機械が前年割れ、中国景気悪化
一方、機械は22億6,000万米ドルで、前年同月比1.4%減少した。前年同月を下回るのは1年6カ月ぶりだ。中国の景気悪化で、自動化設備の受注が減少した。
主要国・地域別では、▽米国、208億7,000万米ドル(前年同月比16.9%増)、▽中国・香港、167億6,000万米ドル(4.5%増)、▽欧州、146億1,000万米ドル(8.2%増)、▽ASEAN、64億3,000万米ドル(33.7%増)──が、いずれも過去最高だった。
一方、日本は29億1,000万米ドルで、前年同月比5.8%減少した。ICT製品が20.2%減少した。
統計処は、22年1月の輸出受注総額は585億~600億米ドルで、前年同月比11~13.8%増加すると予測した。通年でも、半導体需要が依然強いこと、世界的な景気回復が続く見通しであることから増加するものの、比較する21年の数値が高いことから、増加幅は縮小すると予測した。
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