ニュース 電子 作成日:2022年2月10日_記事番号:T00100935
10日付経済日報などが消息筋の話を基に報じたところによると、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は、欧州での工場設置先の検討を、ドイツから、台湾と近年友好的なチェコに変更する可能性がある。半導体用シリコンウエハー世界3位、環球晶円(グローバルウェーハズ、GWC)が1日に、ドイツ当局の審査が間に合わず、同業4位の独シルトロニックの買収を断念したと発表したことに対し、ドイツ政府が中国と示し合わせ、買収を妨げたとの見方があるためだ。チェコ工場検討についてTSMCは10日、あらゆる可能性を排除しないが、計画はまだないとし、ドイツ工場計画については、依然として非常に初期の段階と説明した。
EUは、30年までに半導体生産能力の市場シェアを20%に倍増させる考えだ(中央社)
TSMCは、グローバルウェーハズのシルトロニック買収断念が、TSMCのドイツ工場設置計画に影響するかについてはコメントしないとした。海外工場の設置は、顧客が主な評価項目だと説明した。一方、業界では、ドイツ政府が提供する奨励措置の規模次第とみられている。
消息筋によると、チェコ政府は台湾外交部に対し何度も、チェコで半導体工場を設置してほしいと働き掛けていた。呉釗燮・外交部長は昨年10月下旬の欧州外遊でチェコを訪問した際、チェコ側が台湾からの投資を明確に期待しており、帰台後に台湾の半導体関係者とチェコ投資の可能性を評価すると語っていた。
欧州が半導体支援法
欧州連合(EU)の欧州委員会は8日、域内の半導体生産の拡大に向けた法案を発表し、EUや加盟国が補助金を出しやすい体制を整え、官民で2030年までに430億ユーロ(約5兆7,000億円)を投じると表明した。欧州で使用される半導体のうち、約50%は台湾で生産されていると指摘されており、TSMCなど台湾メーカーや海外企業の欧州投資が進むとみられる。
台湾経済部は、台湾企業の欧州投資が、現地で政策上の協力や支持が得られるようになると歓迎の意を示した。また、台湾での先進製造プロセスや生産能力拡大だけでなく、海外市場の需要や顧客との関係から、世界展開を強化することも政府は尊重すると指摘した。
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