ニュース 社会 作成日:2022年2月18日_記事番号:T00101105
国際的な美術展で昨年金賞を獲得した画家、陳炳臣さん(57歳)が、今年も出品するために制作した作品を郵送したところ、送り先に届かず、行方不明となるトラブルに見舞われた。
陳さん(左)がかつて彰化県の小学校に描いた壁画作品(17日=中央社)
彰化県出身の陳さんはこれまで、俳優、映画監督、パブリックアートなど多彩な分野で活動してきた芸術家で、現在は絵画の制作に専念している。昨年、韓国のソウル市で開催されたアジア美術招待展に作品を出品し、西洋画部門で見事金賞を受賞した。
アジア美術招待展の主催者から今年も出品するよう招待を受けた陳さんは、春節(旧正月、今年は2月1日)前から制作に着手。昼夜を問わず創作を続けようやく完成した作品を、書画の表装を手掛ける業者に委託し、業者が今月8日に彰化県鹿港鎮の郵便局から、作品の韓国向け発送を請け負う台中市の団体に郵送した。
その後、台中市の団体から一向に作品が届かないとの連絡が。陳さんが郵便局に問い合わせると、担当者も作品がどこへ消えたか承知していないようで、「もう一度探してみる」と説明。しばらくして、責任者から「見つからなかった」と連絡が入った。
郵便局の調べによると、当日扱った荷物のうち物流センターに届かなかったのは陳さんの作品のみと判明した。そのため、作品が郵便車に積み込まれた際に、何らかの不手際で転落した可能性が高いと判断された。
今回陳さんが描いた作品は、「千年樹」と呼ばれ、健康を象徴するイチョウをモチーフにしたもので、新型コロナウイルス感染症の影響で世界に広がる陰鬱(いんうつ)な雰囲気を一掃したいとの願いを込めた。
郵便物が紛失したり、窃盗被害に遭った場合、規定により支払われる賠償金は最高でも1,155台湾元(約4,800円)に過ぎない。一方、陳さんの作品は、相場では15万元以上、受賞作品なら500万元以上の価値があるという。
陳さんは、賠償金の支払いではなく、作品が見つかることを望んでいると強調し、16日に警察に届け出た。
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