ニュース 運輸 作成日:2022年2月23日_記事番号:T00101161
蘇貞昌・行政院長は22日、基隆市~台北市南港区間に敷設する都市交通システム(MRT)の第1期路線の計画決定を発表した。全長16.05キロメートル、台湾鉄路(台鉄)八堵駅(基隆市暖暖区)から台湾高速鉄路(高鉄)、台鉄、MRTの南港駅(台北市南港区)の13駅を結ぶ。早ければ2023年末に着工し、32年4月の開通を目指す。直轄市以外で初めてのMRTとなる。23日付自由時報などが報じた。
基隆市から台北市・新北市への通勤・通学が便利になりそうだ(林右昌・基隆市長フェイスブックより)
第1期路線は、八堵駅から基隆市の▽七堵駅、▽六堵駅、▽百福駅、▽北五堵駅──、新北市の▽保長坑(1)駅、▽保長坑(2)駅、▽汐止区公所駅、▽汐科駅、▽樟樹湾駅、▽南陽大橋駅──を通り、台北市の▽南港展覧館駅、▽南港駅──を結ぶ。
八堵駅のプラットホームは、台鉄八堵駅の隣に設置し、乗客が地下道を通って乗り換えられる。南港展覧館駅では台北MRT板南線に、南港駅では高鉄、台鉄、台北MRT板南線、文山内湖線に乗り換えられる。
基隆MRTは、従来、軽軌鉄道(ライトレール、LRT)方式を採用する方針だったが、MRT方式に変更した。旅客輸送量は最大で1時間当たり1万5,000人へと、従来計画の5,000人から引き上げた。
蘇・行政院長は、LRT方式からMRT方式に変更したが、路線については地方政府と合意していると強調した(行政院リリースより)
経費は428億台湾元(約1,800億円)で、従来計画の80億元から引き上げた。うち327億元(77%)を中央政府が負担する。残りは、台北市、新北市政府がそれぞれ40億元余り、基隆市政府が17億元を負担する。
交通局鉄道部は、環境影響評価(環境アセスメント)の調査と細部の計画策定を同時進行していると説明した。環境影響評価の報告書完成まで1年かかる見通しで、審査を経た後、行政院の承認を得て、23年末の着工を目指す。
基隆駅に延伸計画
交通部によると、基隆MRTの第2期路線は、八堵駅から三坑駅、基隆駅への延伸を計画している。
また、基隆MRTの第1期路線の汐止区公所駅~樟樹湾駅を経由し、台北MRT文山内湖線の東湖駅までを結ぶ、支線の汐東線の敷設計画について蘇・行政院長は、可能性が非常に高いと語った。王国材・交通部長によると、従来は、台北MRT民生汐止線(台北市大同区~新北市汐止区)の一部として計画されていたが、基隆MRTの敷設計画に組み入れる。
汐東線は、新北市政府が11日に、総合計画の修正報告を鉄道局に提出した。鉄道局は、汐東線を東湖駅からさらに西へ延伸し、現在計画されている台北MRT環状線・東環段と接続することを、新北市政府に提案すると説明した。
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