ニュース 金融 作成日:2022年3月18日_記事番号:T00101564
中央銀行(中銀)は17日、金融政策決定会合に相当する第1四半期の理事監事連席会議を開き、政策金利を1.375%に0.25ポイント引き上げることを全会一致で決定した。米国の利上げに続いた。ロシアのウクライナ軍事侵攻でエネルギーなどコモディティー価格が大幅に上昇し、輸入インフレ圧力が高まる中、台湾の消費者物価指数(CPI)上昇率は2%台が続いており、インフレ抑制のため、10年8カ月ぶりの利上げに踏み切った。18日付工商時報などが報じた。
楊・総裁(前)の18年2月の就任以来でも、初めての利上げだ(17日=中央社)
中銀の楊金龍・総裁は、▽経済成長とインフレ、▽新型コロナウイルス流行による打撃を受けた産業の回復、▽世界の主要中央銀行の利上げ──と、以前提示した利上げの3条件を満たしたためと説明した。米国、英国が利上げしたほか、欧州中央銀行(ECB)は量的緩和縮小(テーパリング)を加速する方針だ。
中銀は20年3月、新型コロナ感染拡大の影響による世界的な金融市場の混乱を受け、政策金利を過去最低水準の1.125%に引き下げていた。
22年CPI予測、2.37%
中銀は同日、22年のCPI上昇率予測を2.37%へと、21年末の予測から0.78ポイント引き上げた。行政院主計総処の予測1.93%より高く、08年の3.52%以来の高い予測だ。
CPI上昇率は、21年8月から2%台が続き、7カ月連続でインフレ警戒ラインを上回っている。22年1〜2月平均は2.60%に上った。
中銀は、ウクライナ危機で、原油、穀物、卑金属(ベースメタル)などコモディティ価格上昇が続く中、域内のエネルギーや食品、耐久消費財などの価格が上昇し、インフレ圧力が高まる恐れがあり、第1~3四半期のCPI上昇率は2%を上回ると予測した。
中銀は、22年GDP成長率予測は4.03%と、昨年12月の予測より0.02ポイント上方修正した。主計総処の予測4.42%より低く、21年GDP成長率6.45%を下回る。
楊・総裁は、今年の経済成長は内需がけん引する見込みで、仮にウクライナ危機がなければ、もっと大幅に上方修正できたと語った。
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