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鉄鋼荷下ろし遅延、高雄港が対策


ニュース 鉄鋼・金属 作成日:2008年9月11日_記事番号:T00010174

鉄鋼荷下ろし遅延、高雄港が対策

 
 高雄港で鉄鋼製品の荷下ろしが遅れ、船舶の遅延や埠頭(ふとう)の稼働効率低下などの影響が出ていることから、高雄港務局は10日、規定を守らない業者には夜間でも荷下ろしを終えることを義務付けるなどの強硬策を導入することにした。11日付経済日報が伝えた。

 作業の遅れは、荷主が夜間の荷下ろしを嫌い、規定作業時間の午後10時前に作業を切り上げた例が1~7月だけで184件に達したことが原因だ。このため、海運会社からは船舶の運航に恒常的な遅れが生じるとして強い不満の声が上がっていた。

 これを受け、港務局側は時間外であっても積み荷を強制的に倉庫に移す措置を取り、それにかかった倉庫費用、積み下ろし費用、フォークリフト費用などを全て輸入業者に負担させる方針だ。

 積み下ろし業者は運送会社は、規定時間前に作業を切り上げた理由について、「鉄鋼メーカーによる指示だった」と話している。

日台航路同盟、運賃引き上げを検討

 高雄港での鉄鋼製品の荷下ろし作業遅延を受け、日台航路運賃同盟は高雄港での作業効率の改善状況を注視しており、問題鉄鋼メーカーに対しては運賃引き上げで対処することも辞さない方針だ。

 日台航路運賃同盟は日台間の定期航路を運航している日本の海運会社14社で構成されている。

 台湾側の船舶代理会社によると、2,000トンの鉄鋼製品を輸入する場合、高雄港では荷下ろしに2日間かかるが、基隆港では1日で完了すると指摘。重量7,000~8,000トンのバラ積み貨物船の場合、停泊日数が1日に延びるとコストが1万米ドル余計にかかり、海運会社には大きな圧力となるという。