ニュース 運輸 作成日:2022年3月29日_記事番号:T00101741
中国上海市が新型コロナウイルス感染拡大を受け、28日から4月5日まで東西に分けて事実上のロックダウン(都市封鎖)を実施する中、王美花・経済部長は28日、現地に生産拠点がある台湾メーカーの多くは生産に影響が出ていないが、出荷に影響が出る可能性があると指摘した。上海市は周辺の江蘇省蘇州市、昆山市とともに電子産業の集積地だ。ある貨物取扱業者(フォワーダー)は、ロックダウン解除後の出荷再開に向け、航空便の貨物スペースは奪い合いで、貨物運賃は20〜30%上昇すると予測した。29日付工商時報などが報じた。
王・経済部長(前)は28日立法院で、経済部工業局がすぐに現地メーカーと連絡を取り、得た回答を基に説明した(28日=中央社)
フォワーダーは、電子産業のサプライヤーは、納期が短いため、近隣の深圳市や廈門市などの空港からの出荷や、寧波市の港からの出荷に切り替えようとしており、上海市からの陸路での輸送料は既に上昇していると語った。空港や港湾の倉庫には出荷待ちの貨物が積み上がっている状況だと指摘した。
中華航空(チャイナエアライン)と長栄航空(エバー航空)は、ロックダウンで航空貨物便による出荷が先延ばしになっており、ロックダウンの解除後は、各社が出荷を急ぐため、貨物部門の業績が拡大すると予想した。
2週間延長なら打撃
経済部関係者は、上海に生産拠点があるメーカーの多くは、ロックダウンが予定通り解除されれば生産に影響は出ないが、仮に2週間延長されれば、生産や受注が減少すると回答したと語った。
上海市松江区に8インチウエハー工場があるファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は27日、現時点で生産に影響は出ていないと発表した。
半導体用シリコンウエハー大手の合晶科技(ウエハーワークス)は、ロックダウン期間は入ることができても出ることはできず、上海工場に従業員300〜400人がとどまって生産しており、生産に影響はないが、出荷に打撃を受ける可能性があると指摘した。
半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手、日月光投資控股(ASEテクノロジー・ホールディング、ASEH)は、物流コストなどは上昇するが、売上高への影響は限定的と説明した。
電子機器受託大手、和碩聯合科技(ペガトロン)は、上海工場でアップルのスマートフォンiPhoneの組み立てを手掛けるとされ、現時点で正常に稼働しているようだ。
広達電脳(クアンタ・コンピューター)は、上海工場のノートパソコン出荷台数は同社全体の2割未満で、影響は大きくない見通しだ。
英業達(インベンテック)は、上海市に浦東工場と虹橋工場がある。ロックダウン期間中は一部生産を続け、ウエアラブル(装着型)端末の生産はマレーシア工場が支援し、サーバーはメキシコ工場やチェコ工場が支援する。
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