ニュース 電子 作成日:2022年3月30日_記事番号:T00101764
ファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が、下半期に量産に入る予定の3ナノメートル製造プロセスの初期サプライヤーリストに、CMP(化学機械研磨)ダイヤモンドディスクの中国砂輪企業(キニック、中砂)と、貴金属ターゲット材最大手の光洋応用材料科技(ソーラー・アプライド・マテリアルズ・テクノロジー、光洋科)が加わった。従来、先進プロセスの量産初期は日本と米国のサプライヤーが独占していた。TSMCが重視する3ナノプロセスの量産初期に採用されることで、製品の優位性と安定した品質が認められる上、価格競争力もあり、キニックと光洋科は今後、インテルやサムスン電子からの受注も狙えそうだ。30日付経済日報が報じた。
キニックと光洋科はコメントを控えた。
キニックは昨年からダイヤモンドディスクを増産しており、TSMCの3ナノの50〜70%を供給しているとみられる。キニックは、TSMCのニーズを満たすため、TSMCと全く同じCMP装置や検査装置を購入し、自社のダイヤモンドディスクの問題点を探り、新技術を開発していたようだ。
業界関係者は、半導体ウエハーのCMP工程で用いられるダイヤモンドディスクは、TSMCの歩留まり率に貢献し、従来は数字で始まる米国企業(3Mを指すと思われる)の製品を採用していたと語った。キニック製品の大量の採用は、国際メーカーに匹敵する証拠と述べた。
キニックは2000年からTSMCのサプライヤーとなり、16ナノプロセスでは主要サプライヤーだったものの、10/7/5ナノプロセスでは海外メーカーが過半を供給している。
光洋科、新工場完成
光洋科は昨年、3/5ナノプロセス向けのターゲット材成形工場が完成し、試験生産に入った。今後、18インチの大型ターゲット材を生産し、増産する計画だ。今年、半導体向けが3割を超える見通しだ。
TSMCは調達先を分散するため、中国江蘇省の南京工場の28ナノプロセス向けに光洋科のターゲット材を採用している。両社で6N(純度約99.9999%)の銅合金ターゲット材を共同開発し、昨年末から少量出荷を開始した。
ターゲット材は、半導体のスパッタリング工程に欠かせない材料だ。TSMCは従来、主に日本のJX金属や米国のハネウェルから調達していた。
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