ニュース 電子 作成日:2022年4月1日_記事番号:T00101815
市場の観測によると、ノートパソコン世界首位のHPが今年の出荷見通しを10%下方修正したほか、米国、中国、台湾のPCブランドが相次いで10%以上下方修正しており、一部の部品メーカーは受注が50%以上削減されたようだ。ロシアのウクライナ侵攻を受けたノートPC出荷停止や、インフレの影響を受け、市場調査会社、集邦科技(トレンドフォース)は31日、ノートPC市場の2022年世界出荷予測を前年比8.5%減の2億2,500万台に、従来予測の3.3%減の2億3,800万台から下方修正した。1日付工商時報などが報じた。
トレンドフォースは、22年ノートPC出荷予測の下方修正について、▽ノートPCブランド各社が出荷見通しを年初時点より10~15%引き下げたこと、▽ロシア市場が昨年のノートPC出荷台数の2%を占めること、▽新型コロナウイルス特需で昨年まで好調だったグーグルのOS(基本ソフト)「クロームOS」搭載ノートPC「クロームブック」の22年出荷が半減すると予測していること──を挙げた。
これまで部品の供給不足が続いていたことから、ノートPC受託生産大手やブランドは、部品をかき集め、手元に部品や半製品の在庫を積み上げている。ノートPC受託生産大手の広達電脳(クアンタ・コンピューター)や仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)などや、PCブランド大手の華碩電脳(ASUS)や宏碁(エイサー)などは、昨年末時点の在庫金額が過去最高水準となったようだ。ノートPC需要の腰折れで、在庫の消化が滞り、在庫評価損の計上を迫られそうだ。
法人用ノートPC、6月に悪化か
電子時報によると、主に法人向けを手掛けるデルや、サラリーパーソンが愛用するアップルの「MacBook(マックブック)」は、出荷予測を引き下げていない。
ただ、工商時報がサプライヤーへのインタビューを基に作成した市況信号は、消費者向けノートPCに悲観傾向を示す「赤」信号が灯ったほか、法人向けノートPCは「緑」ながら、6月には「黄色」に転じる予測だ。スマートフォンは、中国市場が「赤」で、その他の市場は季節要因で「黄色」だった。
トレンドフォースは、テレビの22年出荷予測を前年比2.4%増の2億1,500万台へと、従来予測の3.3%増の2億1,700万台から下方修正した。モニターの22年出荷予測は2.3%減の1億4,200万台へと、従来予測から2,000万台引き下げた。
消費者向け電子製品は景気後退に転じたようだ。
【セミナー情報です】
法律知識+経営視点で考える、自社にフィットする就業規則の作り方。ひな形運用が招くトラブル事例や、企業の問題を解決する規則作りのポイントをご紹介。在台日系企業の経営者、管理部長向け、4月25日開催。オンライン受講も可能。
検索は「就業規則の作り方、ワイズコンサルティング」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722