ニュース 社会 作成日:2022年4月8日_記事番号:T00101897
中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)指揮官の陳時中・衛生福利部(衛福部)長は7日、新型コロナウイルス域内感染をゼロに抑え込むことはもはや不可能で、「ウイルスとの共存」への過渡期にあると語った。韓国や香港は1〜2カ月後にピークを迎えていたと指摘し、域内では6月末に感染状況が一段落することはなく、収束の見通しが立てば上々と述べた。一方、規制緩和の歩みを止めることはなく、最終的には国際社会と足並みをそろえると語った。8日付自由時報などが報じた。
陳・衛福部長は7日、ウイルスとの共存に向け、来週、休校や学級閉鎖の基準を発表すると述べた(行政院提供)
新型コロナ域内感染の新規確認は、7日連続で3桁台となり、過去1週間の累計は1,459人となった。陳・衛福部長は、人口10万人当たり1.1人で、▽韓国、534人、▽ニュージーランド、264人、▽香港、65人──より少ないと指摘した。100万人当たりの死者数は36.1人で、▽韓国、350人、▽ニュージーランド、80人近く、▽香港、1,150人──より少ない。
陳・衛福部長は、今後2カ月は警戒が必要で、感染拡大は必至だが、拡大ペースを緩やかにできれば、医療資源や社会への影響を小さくできると述べた。
接触者の範囲縮小
陳・衛福部長は、▽感染経路の調査の簡素化、▽接触者の隔離対象の縮小──を進めると述べた。これまで感染源を追跡していたが、(重症ゼロを目指し、軽症者の感染状況を制御する)「減災」目標に方向転換する。感染確認や発症日の3日以内に接触があった濃厚接触者に調査対象を絞り、濃厚接触者の接触者は対象としない。
荘人祥・報道官は、今後、主に▽同居の家族、▽同僚、▽食事を共にした人──が調査対象となり、感染者と同じ飲食店で同じ時間帯に食事していただけでは、対象とならないと説明した。ただ、ショートメッセージでの注意喚起は継続する。
これまでは、感染確認や発症日から14日以内に接触があった人に原則、検査を実施し、接触の度合いに応じて、▽10日間の外出制限「居家隔離」、▽「自主健康管理」(公共の場所への出入り自粛など)、▽「自我健康監測」(発熱などの症状があれば、ホットライン「1922」か衛生局に連絡)──の措置を取っていた。
抗原検査キット、安価に
指揮センターは8日、軽症者の自宅療養に関するガイドライン(指針)草案を発表した。陳・衛福部長は7日、まず感染拡大で医療リソースがひっ迫している新北市政府から先行導入すると説明した。
このほか、PCR検査の代わりに抗原検査を使うことで、検査効率を向上させる方針だ。陳・衛福部長は、市民が安価で抗原検査キットを入手できるよう、政府による買い上げも含め、1週間以内に労働部や経済部と検討すると語った。
域内で販売されている家庭用の抗原検査キットは、1回当たり300台湾元(約1,300円)前後。アイスランドの80元などと比べ、高いと不満の声が出ている。
【セミナー情報です】
法律と経営から考える就業規則の作り方。ひな形運用が招くトラブル事例や、企業の問題を解決する規則作りのポイントをご紹介。在台日系企業の経営者、管理部長向け、4月25日開催。オンライン受講可能。
検索は「就業規則の作り方、ワイズコンサルティング」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722