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鴻海、イノラックスから法人董事引き揚げへ【表】(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2022年5月16日_記事番号:T00102537

鴻海、イノラックスから法人董事引き揚げへ【表】(トップニュース)/台湾

 液晶パネル大手、群創光電(イノラックス)が6月24日の株主総会で改選予定の董事(取締役)の候補者名簿に、約6.8%出資する筆頭株主の鴻海科技集団(フォックスコン)の候補者が含まれていないことが明らかとなった。鴻海グループが役員を送り込まないのは、2003年のイノラックス設立以来で初めて。市場では、鴻海が出資比率を引き下げるためとの見方も出ている。16日付経済日報が報じた。

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 イノラックスの21年年次報告書によると、鴻海グループは、▽鴻揚創業投資、▽鴻海精密工業、▽鴻準精密工業(フォックスコン・テクノロジー)、▽華準投資、▽創業者の郭台銘(テリー・ゴウ)氏──の名義で、計6.8%を出資している。現在は、董事4席のうち2席を鴻揚創業投資が、楊柱祥・イノラックス総経理と丁景隆・イノラックス執行副総経理を送り込んでいる。

 今回の候補者名簿の董事4人は、▽洪進揚・イノラックス董事長、▽王志超・群創教育基金会董事長、▽楊柱祥・イノラックス総経理、▽丁景隆・イノラックス執行副総経理──と顔ぶれは変わらないが、楊・総経理と丁・執行副総経理は、鴻揚創業投資の代表ではなくなった。

 独立董事(社外取締役)5席の候補者名簿にも、鴻海グループの候補者はいない。

 鴻海は15日、コメントしなかった。イノラックスは、コーポレート・ガバナンス(企業統治)と持続的発展のため、自然人のみとしたと説明した。

株式売却の布石か

 イノラックスは03年の設立当時、第5世代、第6世代の工場2基のみだったが、鴻海グループからの受注を糧に05年に黒字転換し、モニター用パネルメーカーの世界3位に浮上するなど急成長を遂げた。06年に台湾株式市場に上場し、10年には奇美電子(CMO)、統宝光電(トポリー・オプトエレクトロニクス)を合併し、友達光電(AUO)と肩を並べる台湾のパネル大手メーカーとなった。

 市場関係者は、鴻海グループがイノラックスの株式を手放す可能性があると指摘した。鴻海が送り込んだ法人董事がいなければ、株式売却の報告が必要なくなるためだ。

 

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