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イノラックスとAUO、合併観測浮上【図】(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2022年5月19日_記事番号:T00102614

イノラックスとAUO、合併観測浮上【図】(トップニュース)/台湾

 市場では18日、液晶パネル大手、群創光電(イノラックス)と友達光電(AUO)が合併するとの観測が出ている。両社が今年の株主総会で改選する予定の董事(取締役)の候補者名簿に、イノラックスは筆頭株主の鴻海科技集団(フォックスコン)の候補者が、AUOは元董事長で現董事の李焜耀氏が含まれていないことなどが理由だ。仮に合併が実現すれば、大型パネルの世界市場シェアが20.6%と、中国の京東方科技集団(BOEテクノロジーグループ)の25.3%に次ぐ2位に浮上することとなる。19日付経済日報などが報じた。

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 イノラックスとAUOは18日、市場のうわさにはコメントしないとした。

 鴻海グループが董事を送り込まないのは、イノラックスの2003年の設立以来で初めて。鴻海が出資比率を引き下げるためとの見方もある。2015年にAUO董事長を退任した李氏は、AUOを世界的なパネルメーカーに育て上げた立役者だ。市場では、鴻海グループや李・AUO元董事長というけん引者がいなくなることで、イノラックスとAUOは合併の道を歩めるとの指摘が出ている。

 AUOが3月28日に20%の減資、イノラックスは5月11日に9.5%の減資をそれぞれ発表していたことも、合併に向けた準備だったと受け取られている。

 また、両社が協力するケースが増えていることからも合併が近いとみられている。イノラックスは昨年12月、南部科学園区(南科)の工場屋上の太陽光発電システムに、AUOのソリューションを採用したと明らかにした。このほか、両社がそろって今年、発光ダイオード(LED)最大手、晶元光電(エピスター)と隆達電子(レクスター・エレクトロニクス)を傘下に収める富采投資控股(エノスター)の現金増資を引き受けている。

大型パネルシェア2位へ

 市場調査会社、オムディアによると、大型パネルの2021年の世界出荷面積は、中国のBOEがシェア25.3%で首位、TCL華星光電技術(CSOT)がシェア15%で2位だった。3位は韓国のLGディスプレイ(LGD)でシェア14.9%。イノラックスはシェア10.6%で4位、AUOはシェア10%で5位だった。イノラックスとAUOが合併すれば、シェアは計20.6%となり、2位のCSOTを上回り、首位のBOEに迫る。

 ただ、合併しても2位に甘んじ、中国勢のシェア約6割には届かず、パネルの価格決定権を握ることができないので、合併の効果は薄いとの見方も出ている。

 

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