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電動バイク買い替えでCO2排出枠、6月取引開始【表】(トップニュース)/台湾


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2022年5月31日_記事番号:T00102823

電動バイク買い替えでCO2排出枠、6月取引開始【表】(トップニュース)/台湾

 行政院環境保護署(環保署)は30日、老朽化したバイクから電動バイクへの買い替えに対し発行している、二酸化炭素(CO2)排出枠を1000台湾元(約4400円)以上で売却可能な証書「減碳憑証」の取引用プラットフォームを6月10日に始動すると発表した。科技部新竹科学園区(竹科)管理局は、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が2ナノメートル製造プロセスの超大型工場(ギガファブ)設置を予定する、宝山用地(新竹県宝山郷)の第2期拡張計画の環境影響評価(環境アセスメント)向けに、減碳憑証を1枚当たり1500元で買い取る。来年末までに10万台分を目指す計画で、電動バイク普及に貢献しそうだ。31日付経済日報などが報じた。

/date/2022/05/31/01co2_2.jpg沈・副署長(中)は、台湾には老朽ガソリンバイクが300万台あり、環保署は買い替えを奨励していると語った(環保署リリースより)

 環保署は今年1月から来年末まで、消費者が老朽バイクから電動バイクへ買い替えた場合に、1台当たりCO2排出枠2.3トンの減碳憑証を発行している。

 消費者は、6月10日からインターネット上の取引プラットフォームで、排出枠を必要とする買い取り先を選んで売却できる。

 竹科管理局の買い取り計画では、全県市の電動バイクを対象とする。10万台分の減碳憑証を買い取れば、23万トンのCO2排出枠を確保できる。買い取り費用はTSMCが負担する。

 新竹県政府環境保護局(環保局)は同日から、電動バイクに買い替え後、新竹県で登録した場合に、減碳憑証を1枚当たり2000元で買い取る。期限は今年末までで、400台分を買い取る。920トンのCO2排出枠を確保し、将来の排出枠が必要な事業に充てる。

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 環保署の沈志修・副署長は、台湾は世界各国・地域と同じく、2050年までの温室効果ガス実質排出ゼロ(ネットゼロ)実現を目標に掲げており、消費者の参加が必要だと指摘した。また、温室効果ガス排出全体に占める交通部門の割合は13%で、車両の電動化は重要施策の一つだと述べた。

「新規購入も発行対象に」

 バイク最大手、光陽工業(KYMCO、キムコ)の柯俊斌・執行長は、減碳憑証の発行は電動バイク市場に恩恵をもたらすと指摘した。ただ、恩恵の程度は、温室効果ガスの排出量の規定など将来の法規制が、企業の域内販売や輸出に与える影響次第だと語った。

 台湾智慧移動産業協会(スマート・モビリティー・アソシエーション台湾、SMAT)は、電動バイクの新規購入でも、買い替えと同様のCO2削減効果があるとして、減碳憑証の発行範囲を拡大すべきと提言した。また、減碳憑証の買い取り価格を、国際的な取引価格と同水準に引き上げることで、ネットゼロの実現に貢献できると指摘した。

 

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