ニュース 電子 作成日:2022年6月1日_記事番号:T00102846
鴻海精密工業の劉揚偉・董事長は31日、株主総会で、今後3年注力する三大事業として、電動自動車(EV)と半導体のほか、「ビヨンド5G(Beyond 5G、いわゆる6G)」と呼ばれる第5世代移動通信(5G)の次世代の通信規格向けの低軌道衛星を挙げた。ビヨンド5G事業の計画を明かしたのは初めて。早ければ2023年にも鴻海製の低軌道衛星を打ち上げることを予定しており、EVの即時インターネット接続環境の実験に使用する考えだ。1日付経済日報などが報じた。
劉・董事長は、EV、半導体、ビヨンド5G事業の推進により、25年に粗利益率10%を目指すと意気込んだ(31日=中央社)
劉・董事長は、ビヨンド5Gの衛星通信事業を既に開始しており、鴻海研究院新世代通訊研究所の統括の下、衛星の積載物(ペイロード)のソフトウエアやハードウエアの設計や、地上局の設置を進めていると説明した。
裕隆集団と推進するEV開発のオープンプラットフォーム、MIH聯盟(MIHコンソーシアム)などEV事業について、劉・董事長は、車両の量産準備段階に入ったと述べた。また今年10月18日の成果発表イベント「鴻海科技日(鴻海テックデー)」で、新たに2車種を発表すると明かした。21年と22年のEV事業の設備投資は5億米ドルに上る。
劉・董事長は、EV事業の25年の目標については、従来通り、年間50万〜75万台の出荷、EVの世界市場シェア5%と説明した。25年の関連売上高は1兆台湾元(約4兆4400億円)に達する見通しだ。
SiC半導体、23年量産へ
劉・董事長は、半導体事業の今後3年の目標として、EV用の▽重要なIC製品の量産、▽小型ICの90%の規格の網羅──と、車載用小型ICの十分な供給を挙げた。EVや情報通信技術(ICT)の顧客に対し、半導体ソリューション不足のない初めてのメーカーになると語った。
車載用小型ICの供給に関連し、23年に車載向けを生産する8インチ工場と6インチ工場が量産に入るほか、第3世代半導体の炭化ケイ素(SiC)半導体を生産する6インチ工場も試験生産に入ると説明した。
車載用の重要なIC製品のうち、充電器向けSiC半導体は23年に、▽電源管理IC(PMIC、パワーマネジメントIC)、▽マイクロコントローラー(MCU)、▽光フェーズドアレイ(OPA)LiDAR(ライダー)、▽インバーター用SiCパワーモジュール──は24年に量産に入る計画だ。
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