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中油と台塑化、エチレン価格を追加値下げ


ニュース 石油・化学 作成日:2008年9月17日_記事番号:T00010292

中油と台塑化、エチレン価格を追加値下げ

 
 台湾中油と台塑石化(フォルモサ・ペトロケミカル)が、9月のエチレン契約価格で1トン当たり約200米ドルの追加値下げを行う。これによりコスト割れを起こしていた川下の契約顧客では、塩化ビニルモノマー(VCM)、高密度ポリエチレン(HDPE)以外は製品利益が計上できるようになる。17日付経済日報が報じた。

 関連メーカーによると、現在極東地域のエチレンスポット価格は1トン当たり約1,200米ドルで、低密度ポリエチレン以外の製品はすべてコスト割れとなっているという。中油の8月の契約価格は1トン約1,500米ドルで、これを利用すると損失はさらに拡大するという。

 川下メーカーのエチレン購入意欲が落ち、中油では原料ナフサの在庫が大きく増加しているが、同社幹部は「エチレンの販売不振は、価格の問題ではなく、需要の低下が原因で、輸出価格の下落が損失を生み出している」という見方だ。

 業界関係者によると、国際原油価格は15日時点で95米ドルまで下落しており、東京オープンスペック市場ではナフサのスポット価格が約50米ドル下落するとみられる。このためエチレンは契約価格、スポット価格共に今後さらに下落の余地があるという。