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漢語ピンイン採用、反対意見相次ぐ


ニュース 社会 作成日:2008年9月18日_記事番号:T00010313

漢語ピンイン採用、反対意見相次ぐ

 
 教育部が17日、地名などの英字表記法にこれまで主流だった「通用ピンイン」の使用を取りやめ、中国式の「漢語ピンイン」の採用を決めたことが波紋を広げている。「朝令暮改」の言語政策に教育現場では混乱が広がっている。道路標識の更新にも膨大な費用がかかる見通しだ。18日付自由時報が伝えた。
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 教育部は漢語ピンインが中国語の英字表記法として国際的に認知されていることを理由に政策転換を決めた。1カ月以内に行政院に「中文訳音使用原則」を提出し、速やかに全国の道路名、地名標識、政府機関名や学校名の英字表記などを改める計画だ。

 しかし、教育界からは中国式の漢語ピンインを採用することに否定的な意見が相次いでいる。台湾大の江文瑜教授(言語学)は、「英字表記法や発音符号は国家の自主意識を象徴するものだ。漢語ピンインの採用は、馬英九総統が経済、政治分野での中国傾斜で失敗した後、言語、文化分野でも親中に転じたものだ」と批判した。行政院と教育部が専門家に諮らずに変更を決めたことを非難する声も多い。

 これまで使用されてきた通用ピンインは国際的には普及していないが、北京語、台湾語、客家語の表記に都合が良いため、民進党政権が6年にわたり普及に努めてきた。これまでに中央政府と地方自治体の65%に普及している。