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作成日:2008年9月18日_記事番号:T00010321
中央銀行のドル資金供給、通貨危機以来最高
米国発の金融不安を受け、銀行間市場ではドル資金が枯渇しており、中央銀行は16日に35億9,000万米ドル、17日に40億米ドルの資金を短期金融市場に供給した。2日間に投入したドル資金は2,400億台湾元(約7,806億円)相当で、資金供給規模は1998年のアジア通貨危機当時を上回った。この結果、米ドルのオーバーナイト金利は7%前後まで低下した。18日付蘋果日報が伝えた。
世界的なドル需要拡大で、米ドルのオーバーナイト金利は一時10%を超え、多くの銀行や企業がドル資金を確保できない事態となり、中央銀行はドル資金の緊急供給を決めた。ドル資金供給を受け、同金利は17日夜に5~6%まで下落した。17日の銀行間市場におけるドル需要は、通常を15億ドル上回る37億~40億米ドルに達した。
市中銀行担当者は「欧米の中央銀行が相次いで資金供給に動いているので、ドル資金不足は短期的なもので、米ドル預金金利の引き上げは検討していない」と述べた。
一方、行政院国家金融安定基金は17日、臨時委員会議を開き、株式市場への介入の是非を協議したが、16日の米株反発や中央銀行の預金準備率引き下げなどを受け、いったん市場動向を見守ることを申し合わせた。