ニュース
社会
作成日:2008年9月19日_記事番号:T00010343
原産地は中国、日本製冷凍野菜にもご用心?!
台風13号(アジア名・シンラコウ)の襲来後、高騰した野菜の代わりに冷凍野菜を使った料理を食卓に並べる家庭も多い。スーパーで販売されている冷凍野菜は、台湾メーカーのものなら600グラム約50台湾元(約162円)とかなり安い。しかし、これらの野菜はほとんどが中国産だ。
それならば、日系メーカーの冷凍野菜を買うという選択がありそうだ。しかし、こちらは300~400グラムで120元以上と、価格は3~4倍にも跳ね上がる。
しかしよく見ると、これら日系メーカーの冷凍野菜の原産地は「中華人民共和国」。中には、台湾の輸入業者などのみを記した中国語のラベルで隠されて、原産地が分からないケースもあり、消費者は往々にして日本産野菜だと勘違いしてしまう。
行政院農業委員会によると、07年に中国から直接輸入された生鮮・冷凍野菜は約5万3,000トン。そのうち、生鮮野菜は4万800トン(ダイコン3万2,000トン、トウガラシ4,600トンなど)、冷凍野菜は1万3,000トン。缶詰や調理、乾燥品も含めると17万トンにも上るが、これらの数字には、日本など第三国経由で輸入された加工品などは含まれていない。
林口長庚医院臨床毒物科の林杰リョウ主任(リョウはきへんに梁)は、中国でDDTなどの有機塩素系農薬の使用が禁止されたのはわずか数年前のことで、地方ではまだ違法に使用されている可能性が高いと指摘する。
行政院衛生署は今年から業者に対し食品の原産地表示を求めているが、全面的に義務付けされるのは来年下半期から。現在市販の中国産生鮮・冷凍野菜については、中国産だからといって特に厳しく検査を行うということはないとしている。