ニュース 建設 作成日:2022年7月18日_記事番号:T00103657
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が8月に高雄市の楠梓産業園区で新工場に着工する見通しで、建設工事の工賃や資材価格上昇に拍車が掛かりそうだ。特に技能労働者不足が深刻で、工賃が前年より10~25%上昇しており、型枠工は1平方メートル当たり1600〜1800台湾元(約7400〜8300円)と前年の2倍以上に上昇している。18日付工商時報が報じた。
業界関係者によると、技能労働者の工賃は、▽クレーン工、1日当たり4000元(前年比25〜33%上昇)、▽鉄筋工、3000〜3500元(20〜25%上昇)、▽電気溶接工、5500〜6000元(約10%上昇)──と大幅に上昇している。
TSMCは南部科学園区(南科)で工場を4基建設中で、台南では建設業の人手不足が深刻だ。高雄新工場に着工すれば、高い工賃での引き抜きや引き留めが発生すると予想されている。
下請けを圧迫
業界関係者によると、鉄筋価格は、ロシアのウクライナ軍事侵攻で原材料価格が高騰し、3〜4月に1トン当たり2万5000〜2万6000元まで上昇した。最近は2万2000〜2万3000元まで下落したが、前年より約40%高い。
構造用鋼材の鋼板価格は1トン当たり1700元と過去1年で11%上昇し、形鋼のうちロールH鋼は3500元と2%上昇した。
台湾鉄鋼工業同業公会(鋼鉄公会、TSIIA)理事長を務める鉄鋼最大手、中国鋼鉄(CSC)の翁朝棟・董事長は、TSMCの高雄新工場建設で、半導体産業のクラスターが形成され、鋼材の需要が増えると予測した。
業界関係者は、鋼材価格の上昇は転嫁できるが、型枠工や鉄筋工などの工賃上昇は下請けが負担を強いられると指摘した。
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