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パネル赤字転落、AUOは新工場の着工延期【表】(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2022年7月29日_記事番号:T00103924

パネル赤字転落、AUOは新工場の着工延期【表】(トップニュース)/台湾

 液晶パネル大手、友達光電(AUO)は28日の業績説明会で、パネル景気の見通しが不透明なため、今年の設備投資目標は360億台湾元(約1600億円)に90億元引き下げ、中部科学園区(中科)后里園区(台中市后里区)に建設予定の第8.5/8.6世代工場の着工を遅らせると明かした。彭双浪(ポール・ポン)董事長は、今回の景気循環は需給バランスでなく、マクロ環境によるもので、急激かつ影響が大きいと指摘した。29日付経済日報などが報じた。

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 AUOと群創光電(イノラックス)が28日に発表した第2四半期の純損失はそれぞれ56億3200万元、47億4100万元で、8四半期ぶりに赤字に転落した。上半期の純損益もAUOが4億6800万元の赤字、イノラックスが28億5000万元の赤字となった。

インフレが直撃

 彭・董事長は、第2四半期はマクロ環境の不確定要素やインフレで、テレビやIT(情報技術)製品(モニター、ノートパソコンなど)、携帯電話の需要が不振で、流通在庫が高まったと指摘。最終製品ブランドメーカーが在庫消化を優先しており、パネル調達に急ブレーキがかかったと説明した。パネル価格が予想以上のペースで下落し、赤字に陥った。AUOの在庫回転日数は、第1四半期末時点の47日から、第2四半期末には56日に上昇した。

 例年第3四半期は電子業界の需要期だ。彭・董事長は、ウクライナ情勢もインフレもまだ続くと予想され、食品や生活必需品の価格が大幅に上昇する中、消費者は3C(コンピューター、通信、家電)製品の購入を減らすと予測した。一方、下半期の自動車販売は安定成長すると見込み、車載用パネルに注力する。

 AUOは第3四半期の見通しについて、パネル出荷面積は前期比14〜16%縮小し、平均販売価格(ASP)は横ばいと予測した。第2四半期に生産能力の稼働率は70%まで下がっており、第3四半期は市況の変化に応じて調整する。

 AUOは今年2月に、中科后里園区に第8.5世代パネル工場を建設すると発表していた。14年ぶりの台湾での新工場建設で、早ければ2025年に稼働する計画だった。投資額は1000億〜1500億元。

景気回復は来年以降か

 イノラックスは第3四半期の見通しについて、大型パネル出荷量は横ばい、平均販売価格は前期比7〜9%下落、中小型パネル出荷量は17~19%減少すると予測した。今年の設備投資予算は260億元で変更はないと説明した。

 楊柱祥・総経理は、足元のマクロ環境は不確定要素が多いものの、昨年10月からパネル価格下落が続いており、景気循環の周期を考えると、夜明けはそう遠くないとの見方を示した。

 

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