宏達国際電子(HTC)は12日、世界初のタッチパネル式スマートフォン「HTC Touch」を台北市で発表・発売した。月末に米国で発売されるアップルのiPhoneの対抗機種となるもので、ハイエンド端末の新たな時代の幕明けを予感させる。
HTC Touchはすでに英国でも販売を開始。月内には他のアジア各地でも発売となる。
前面の2.8インチ液晶パネル(解像度240×320ピクセル)を操作して、ワンタッチで電子メールやテキストメッセージ、予定表、連絡先などにアクセスする。画面上の立方体型の3Dインターフェースを指でスライドすることによって、連絡先、メディア、アプリケーションの3機能の切り替えを行う。Windows Mobile 6 Professional搭載で、Outlook Mobile、Office Mobile、Windows Live、Internet Explorerなどを利用できる。
サイズは99.9×58×13.9ミリで、重さはバッテリー込みで112グラム。200万画素のカメラを搭載している。バッテリー持続時間は待ち受け状態で最長200時間、通話時間は最長5時間。本体の色は、「soft black(黒)」と「wasabi green(緑)」の2色だ。
HTC Touchの台湾での販売価格は1万5,900台湾元だが、13日付工商時報によると、提携した中華電信とのナンバーパッケージによって、消費者は来月には1万元以内の価格で入手できそうだ。中華電信では国家通信伝播委員会(NCC)の認可を得次第、パッケージ価格を発表するとしている。
なお、iPhoneの販売価格は、4GBが499米ドル(約1万6,500元)、8GBが599米ドル(約1万9,800元)となっている。単月売上高100億元視野
シティバンク証券のアナリストは、HTC Touchは今後6~9カ月に100万~150万台売れると予想している。HTCの5月の売上高は79億9,200万元だったが、Touch効果で100億元突破が視野に入っているとみられている。同社の12日の株価は650元と、5カ月ぶりの高値を記録した。