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デジタルプラットフォーム規制案、市民の大反発で急ブレーキ(トップニュース)/台湾


ニュース その他分野 作成日:2022年8月22日_記事番号:T00104330

デジタルプラットフォーム規制案、市民の大反発で急ブレーキ(トップニュース)/台湾

 国家通訊伝播委員会(NCC)が推進する数位中介服務法(中介法、デジタル仲介サービス法)草案は、フェイスブック(FB)やYouTube(ユーチューブ)などのプラットフォーマーに対し、行政院傘下の経済部、交通部などの主管機関が不適切な言論と認定し、警告したにも関わらず削除しなかった場合、最高1000万台湾元(約4600万円)の罰金を科すなどの内容が盛り込まれている。対象企業は強く反発、市民の間でも「言論の自由を脅かす」などと反対の声が高まり、野党が「中国式の言論統制だ」と批判する中、蘇貞昌・行政院長は22日、部会(省庁)間で協議し、誰もが納得できるようになってから進めると述べ、事実上の撤回を迫られた。

/date/2022/08/22/00ncc_2.jpgNCCの公聴会。台湾最大のインターネット掲示板、批踢踢実業坊(PTT)が閉鎖に追い込まれると懸念する声も上がった(16日=中央社)

 NCCが6月29日にまとめたデジタル仲介サービス法草案は、デジタルサービスの発展や信頼できるデジタル環境の構築などを目的とし、アクティブユーザーが台湾の人口の1割に相当する230万人以上のデジタルプラットフォーマーに対し、情報の透明性強化、通報者の認証制度、広告に広告と明記することなどを義務付けている。

 NCCが8月11日、16日、18日に公聴会を開催したところ、プラットフォーマーなどが強く反対したほか、市民の間でも反対の声が巻き起こり、25日に予定していた4回目の公聴会は無期限延期に追い込まれた。

 業界団体の▽台湾数位媒体応用行銷協会(DMA)、▽台湾網路・電子商務産業発展協会(TiEA)、▽台湾数位平台経済協会(DEAT)──は19日、内容や対象があいまいな上、インターネット上の言論の自由が制限されると指摘。競合間で摘発が相次ぐ恐れがあり、デジタルサービスの発展を却って妨げるとの声明を発表した。

市民の99%が反対

 一般市民から公共政策に関するアイデアを募る国家発展委員会(国発会)のインターネットプラットフォーム「公共政策網路参与平台」では、デジタル仲介サービス法草案に対する市民の意見が募られ、21日夕方時点で賛成はわずか145人で、反対が3万6032人に上った。

 NCCは21日、まだ草案で、各界からの意見を募っている段階だと強調した。行政院、立法院にも提出しておらず、「撤回」する必要はないと説明した。

 消息筋によると、NCCは問題がなければ年内に行政院の審査を受け、23年末~24年初めに立法院で審議するスケジュールだった。

 

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