ニュース 電子 作成日:2022年9月2日_記事番号:T00104549
米半導体大手、エヌビディアとアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は31日、米国政府から、サーバー向けなどハイエンドの人工知能(AI)処理用グラフィックスプロセッサー(GPU)の中国向け輸出に政府承認を課したとの通知を受け取ったことを明らかにした。2023年9月から輸出ができなくなる見通しだ。米中が対立を深める中、中国による半導体の軍事転用を懸念しての措置だ。これら製品を4ナノ、5ナノメートル製造プロセスで生産するファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)や、サーバーの受託生産を手掛ける広達電脳(クアンタ・コンピューター)、英業達(インベンテック)など台湾のサプライチェーン(供給網)への打撃が見込まれる。2日付経済日報などが報じた。
エヌビディアは▽データセンター向けのAI処理用GPU、A100、▽まもなく発売予定のH100──、AMDは▽MI125、▽MI100──の中国、ロシア向け輸出に、米政府の事前承認が必要となった。
エヌビディアは、猶予期間の23年9月1日までの中国、ロシアの顧客からの受注、物流の承認を取得済みだが、それ以降はほぼ承認を取得できない見通しだ。エヌビディアは、規制による今四半期(8〜10月)の損失が4億米ドルに上ると予測した。
証券会社によると、エヌビディアのA100、H100は、TSMCが4ナノプロセスで生産しており、ウエハー投入枚数は月間約3000枚。AMDのMI125、MI100は、TSMCが5ナノプロセスで生産しており、ウエハー投入枚数は1000枚余り。両社合わせて5000枚未満。
TSMCは、米国政府の措置や顧客に関してコメントしていない。
エヌビディアやAMDのサプライヤーのIC基板大手、▽欣興電子(ユニマイクロン・テクノロジー)、▽南亜電路板(NYPCB)、▽景碩科技(キンサス・インターコネクト・テクノロジー)──も打撃を受ける見通しだ。
南亜電路板は、米国の今回の規制は、数年前の中国の通信設備大手、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)に対する禁輸措置と同様の政策だと指摘した。
サーバーメーカーにも影響か
クアンタやインベンテックは、中国のクラウドソリューションプロバイダー(CSP)向けのサーバーの割合は低いので、影響は小さいと説明した。
AIサーバーに注力する中国大手、浪潮集団(インスパーグループ)を大口顧客とする神達投資控股(マイタック・ホールディングス)は、短期的には大きな影響はないと説明した。
【セミナー情報です】
必ず成果が出る会議のやり方をコンサルタントが伝授する、在台日系企業の台湾人幹部向けセミナー。9月20日に中国語で開催。
検索は「会議のやり方、ワイズ」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
https://www.ys-consulting.com.tw/seminar/104174.html
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722