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作成日:2008年9月25日_記事番号:T00010474
「親台派」の麻生首相、「過度の期待は禁物」=自由時報
自民党の麻生太郎総裁が日本の第92代首相に就任し新内閣が発足したことについて台湾各紙は25日、「世襲議員が多い」「麻生氏の友人の抜てきが目立つ」など日本の論調を交えて紹介した。
麻生氏は自民党政調会長を務めていた当時台湾を長期間訪問。2006年3月の衆議院予算委員会で、台湾について「民主主義がかなり成熟しているし、自由主義経済が浸透し法治国家でもある。いろいろな意味で日本と価値観を共有している国だ」と、「国家」という認識を示して好意的な発言を行った。こうしたことから、親台的なスタンスを持つとみられている。
しかし、独立派寄りの自由時報は25日、「日台関係に決定的な変化がもたらされるとさえ期待する向きもあるが、現実とは落差がある」として過度な期待は禁物と戒めた。
その理由として同紙は、麻生氏は首相になって日本国民への責任が生じ、日中間に正式な外交関係がある以上、それを遵守しなければならないと指摘。台湾に関係した経済・貿易問題でも、日本の利益を犠牲にしてまで台湾に好意的な姿勢を示すことはあり得ないとし、麻生首相の任期では、日台関係の政策テーマとしての重要性が少し増すことを期待するのが関の山だと論評した。