ニュース 機械 作成日:2022年10月21日_記事番号:T00105410
電子機器受託生産大手、緯創資通(ウィストロン)は20日、同社が開発したサービスロボット「Wifundity」の▽清掃消毒ロボット、▽接客ロボット、▽客室配送ロボット──が、台北六福万怡酒店(コートヤード台北、台北市南港区)などホテル6軒に2023年4月から順次試験導入されると発表した。新型コロナウイルスの水際対策の大幅緩和で、海外からの観光客が戻る見込みで、人材不足が深刻なホテル業の支えとなりそうだ。21日付経済日報などが報じた。
ウィストロンの清掃消毒ロボットは、新型コロナウイルスなどのウイルスや細菌を紫外線で消毒する(20日=中央社)
ウィストロンは、資訊工業策進会(資策会)が同日開催した宿泊施設向けサービスロボット関連イベントで、サービスロボット3種をお披露目した。清掃消毒ロボットは10時間連続で作業することができ、ウイルスの99%を不活化できるとうたう。接客ロボットは宿泊客の出迎えや案内をサポートし、サービス効率を10%向上させる。客室配送ロボットは、客室に荷物を運び、サービス効率を20%高める。
試験導入するのは、コートヤード台北のほか、▽台北美侖大飯店(パーク台北ホテル、大安区)、▽福容大飯店(フーロン・ホテル&リゾーツ)淡水漁人碼頭店(新北市淡水区)、▽新竹安捷国際酒店(AJホテル、新竹県竹北市)、▽高雄餐旅大学群賢会館(エリートハウス、高雄市小港区)、▽日月潭力麗温徳姆温泉酒店(ウィンダム・サンムーンレイク、南投県)──。試験導入期間は1年間。
ウィストロンのサービスロボットは、米半導体大手のエヌビディアのプラットフォームを採用し、マイクロソフト(MS)のクラウドサービス「Azure(アジュール)」で人工知能(AI)機械学習を行った。
ウィストロンの沈慶堯・総経理は、サービスロボットに必要なAIや第5世代移動通信(5G)技術は既に成熟しており、サービスロボットの需要があるのは明白なため、サービスロボット産業の発展は時間の問題だと語った。産業スマート製品事業群の黄啓達・副総監は、ウィストロンはこれまでにサービスロボット7種を開発しており、ホテルのほか、医療、介護、工業のスマート工場などへの導入を進めていると述べた。
モビズネットも開発
コロナ後の観光業の盛り上がりで、ホテルのサービスロボット導入も進みそうだ。
博鈞科技(モビズネット・テクノロジー)が亜洲光学(アジア・オプティカル)と開発したサービスロボットは、LiDAR(ライダー)センサーを搭載する配送ロボットで、ホテルの営業時間24時間のうち、7割の配送を担い、宿泊客の待ち時間を2〜3割短縮できるとうたう。23年3月以降、▽WOW玩行旅台北分館(台北市中正区)、▽福爾摩沙聯盟草悟道酒店(フォルモサコリドールホテル、台中市西区)、▽台中港酒店(台中ハーバーホテル、台中市梧棲区)、▽神木谷仮期大飯店(ユートピア・ホリデイ、台中市和平区)、▽台南維悦酒店(維悦グランホテル、台南市安平区)──の5軒で導入される。
ホテル業の同業者団体、中華民国観光旅館商業同業公会(TTHA)の鄭生昌・理事長は、ベッドメイキングができるサービスロボットがあれば、ホテル業界はこぞって導入すると指摘した。
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