ニュース 電子 作成日:2022年10月27日_記事番号:T00105514
液晶パネル大手、友達光電(AUO)が26日発表した第3四半期の純損益は104億3000万台湾元(約475億円)の赤字だった。2四半期連続の赤字で、前期の約2倍に拡大した。過去10年で最も深刻だ。連結売上高は前年同期から半減し、設備稼働率は50%にとどまった。彭双浪(ポール・ポン)董事長は、通常の景気循環(クリスタルサイクル)は供給過剰が原因だが、今回はウクライナ情勢、インフレ、新型コロナウイルス流行が一度に起こり、末端需要が急減したためで、景気回復には時間がかかるとの見方を示した。27日付電子時報などが報じた。
第3四半期の連結売上高は前期比20.9%減、前年同期比49.8%減の497億3000万元だった。粗利益率はマイナス14.6%で、EBITDA(利払い・税引き・償却前損益)は58億8400万元の赤字となった。
彭・董事長は、第2四半期に顧客の在庫水準や流通在庫水準が高かったため、第3四半期は在庫調整で、大幅な発注削減があり、1〜2カ月間は入荷しない顧客もいたと説明した。在庫水準は改善に向かっているが、各社の状況は異なると述べた。
AUOは、第4四半期も在庫調整が続くと予想しており、出荷面積は前期比5%以下の伸びにとどまり、パネル平均価格は5%下落すると予測した。
台中新工場、無期限延期
彭・董事長は同日、需要が急速に改善しない限り、生産能力を増やす必要はないとして、中部科学園区(中科)后里園区(台中市后里区)に建設予定だった第8.6世代工場の着工を延期すると説明した。タイムスケジュールはなく、無期限延期に等しい。AUOは今年2月に、后里工場建設を発表したものの、7月下旬の業績説明会で、着工延期を明らかにしていた。14年ぶりの台湾での新工場建設で、早ければ2025年に稼働する予定だった。投資額は1000億〜1500億元。
彭・董事長は、今年の設備投資額は、7月下旬に2割下方修正した360億元をさらに下回ると予測した。
一方、2年後にはディスプレイ以外の成果が出ると期待感を示した。車載用パネルは第3四半期売上高構成比が17%に拡大した。エネルギー事業は、第3四半期の売上高構成比が10%近かった。第1〜3四半期の売上高は前年同期比7割増えた。既に黒字化している。
【セミナー情報です】
在台日系企業の日本人経営者向けの労使トラブル対策セミナー。日本企業150社の事例から、よくある労使トラブルや、その防止策をご紹介します。10月28日開催。
検索は「在台日系企業、労使トラブル対策」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722