ニュース 電子 作成日:2022年11月2日_記事番号:T00105617
半導体用シリコンウエハー世界3位、環球晶円(グローバルウェーハズ、GWC)の徐秀蘭・董事長は1日に開いた業績説明会で、下半期も消費者の購買意欲低下で、パソコンやスマートフォンなどの需要低迷が続くが、車載用やデータセンター向けの需要は力強く、2023年の半導体市場は前年並み、24年に成長基調を取り戻すと予測した。マクロ経済の改善、半導体の在庫調整、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進を理由に挙げた。半導体メーカーがサプライヤーへの発注を削減しているとの観測に関連し徐・董事長は、GWCは顧客と長期契約を締結しており、現時点で取り消しや契約内容の変更はないと説明した。2日付経済日報などが報じた。
GWCが長期契約を締結した顧客から受け取った前払い金は、第3四半期(7〜9月)末時点で12億米ドルと前期比1000万米ドル減少したが、元安が貢献し、台湾元建てでは382億1000万台湾元(約1800億円)と、前期に続き、過去最高を更新した。
徐・董事長は、長期契約は守られており、契約違反は生じていないと説明した。ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)がサプライヤーに対し、発注量を最大40〜50%削減したとの観測を、間接的に否定した。
末端需要の低迷で、一部顧客がGWCに対し、納入延期を要望しているようだ。GWCの長期契約は、供給量は変えずに、必要に応じて品目を変更できるとされる。
米国新工場、12月に着工式典か
GWCは、6インチ以下のシリコンウエハーの需要は弱まっているが、8インチ、12インチウエハーは23年第1四半期(1〜3月)までフル稼働が続くと予測した。FZ(浮遊帯溶融、フローティングゾーン)ウエハーとSOI(シリコン・オン・インシュレーター)ウエハーの需要も強いと説明した。
GWCは、既存の生産能力を拡大し、年内に少量生産を開始し、23年下半期〜24年上半期に残りを稼働する予定だ。米国に建設する新工場は、25年上半期に少量生産を開始する予定だ。テキサス州シャーマンに12インチウエハー工場を建設する計画で、11月末か12月初旬に着工式典を開催し、徐・董事長も出席するようだ。
Q3純利益、過去最高
GWCが1日発表した第3四半期の連結売上高は前期比2.9%増、前年同期比17.5%増の180億5300万元、純利益は前期比88.2%増、前年同期比64.6%増の51億1100万元で、いずれも過去最高を更新した。
第1〜3四半期(1〜9月)の連結売上高は前年同期比14.4%増の518億9900万元、純利益は前年同期比1.8%減の95億7300万元だった。
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