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漢語ピンインへの表記変更、経費は10億元以上


ニュース 社会 作成日:2008年9月30日_記事番号:T00010562

漢語ピンインへの表記変更、経費は10億元以上

 
 教育部は9月17日、地名などの英字表記法に、現在65%の政府機関で採用されている「通用ピンイン」を取りやめ、中国式の「漢語ピンイン」の採用をすると決めた。30日付中国時報によると、教育部が地方政府に発令した文書の内容では、道路標識や図書表記システム、パスポート、地図に加えレストランのメニューまで変更しな ければならないとしており、同紙では変更に要する経費は少なくとも10億台湾元(約32億6,000万円)以上に上るとして、経済が低迷するこの時期に変更する必要があるのかと疑問を呈している。

 また、今回の表記方法変更に際し教育部は、地方政府に対し、変更が必要な項目、経費、スケジュールを、わずか1日の期限で報告するよう求めたという。あきらかに時間が足りず、さらに関連する予算経費が中央から支給されるのか、地方自身が調達するのかも不明だという。ただ、中央政府は「今後『漢語ピンイン』の規則に従わなければ、中央からの経費補助は受けられない」と規定しているという。

 同紙ではまた、両表記法は一長一短で優劣がつけ難いにもかかわらず、政権が交代するたびに変更されるという状況は、単純な音訳の問題が政治に利用されていると言わざるを得ないと批判している。