ニュース 商業・サービス 作成日:2022年11月16日_記事番号:T00105887
小籠包が看板メニューの飲食チェーン、鼎泰豊(ディンタイフォン)は15日、22日から一部メニューを平均4%値上げすると発表した。小籠包は1個当たり23台湾元から25元(約112円)に8.6%引き上げる。新型コロナウイルス水際対策の大幅緩和で今後、海外からの外国人旅行者が回復すると見込まれるタイミングの値上げだ。鼎泰豊は、インフレによる原材料価格上昇のほか、人件費上昇が値上げの理由と説明した。16日付工商時報などが報じた。
人気メニューのパイクー(骨なし豚肉のスペアリブ)チャーハンは、250元から280元に12.0%引き上げる。冷凍のギフトセットの肉団子の醤油煮は、549元から599元に9.1%引き上げる。
鼎泰豊は昨年11月にも平均3%値上げしていた。鼎泰豊が2年連続で値上げするのは珍しい。
人手確保、6%賃上げ
鼎泰豊は、新型コロナの影響でサービス業の採用が難しく、現在200人、10〜15%の人手不足だと説明した。人材募集や教育訓練、賃上げなどでコストが増えていると指摘した。
鼎泰豊は、昨年11月に平均3%賃上げし、今年9月にも平均6%の賃上げを実施した。調理師の経験者は月給5万5000元(従来5万1000元)に、新卒のホールスタッフ見習いは4万2000〜4万5000元に、学生アルバイトは平日が時給200元から、休日は時給220元からに引き上げた。
飲食業界関係者は、鼎泰豊の給与は業界で高水準にもかかわらず、人材確保のため賃上げしており、サービス業の人材不足の深刻さがうかがえると指摘した。
春節前後、値上げラッシュか
飲食チェーン大手の▽王品餐飲、▽漢来美食(ハイライ・フーズ)、▽瓦城泰統(TTFB)──は、食材費の上昇、基本工資(最低賃金)引き上げなど、コストは増えているが、新型コロナ感染状況が落ち着き、外食市場が回復したところで、当面は値上げはしないと説明した。
2023年1月1日には、最低賃金が月給2万6400元に4.6%引き上げられ、時給176元に4.8%引き上げられる。
飲食業界関係者は、コスト増で値上げは必至の状況のため、春節(旧正月、23年は1月22日)前後に値上げラッシュが起こると予測した。
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