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TSMCの23年上半期稼働率、80%に低下か【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2022年11月28日_記事番号:T00106128

TSMCの23年上半期稼働率、80%に低下か【図表】(トップニュース)/台湾

 28日付電子時報によると、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は2023年上半期に稼働率が80%まで低下する見通しだ。23年半ばまでパソコンやスマートフォンなど消費者向け電子製品の需要低迷で7ナノ/6ナノメートル製造プロセスの稼働率が低下する見込みのほか、現在は大口顧客の新製品向けでフル稼働状態の5ナノ/4ナノプロセスも、23年1月以降は稼働率が下落に転じるとみられるためだ。

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 電子時報によると、PC景気の悪化を受け、大口顧客のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が、7ナノ/5ナノのグラフィックスプロセッサー(GPU)や中央演算処理装置(CPU)の新旧製品の発注を削減している。

 エヌビディアは、暗号資産(仮想通貨)採掘(マイニング)ブームが収束したことを受け、TSMCに4ナノプロセスで生産を委託している最新GPU「GeForce RTX 40」シリーズについて、生産調整を協議するなどと伝えられていた。

 クアルコムと台湾のIC設計最大手、聯発科技(メディアテック)は、TSMCの4ナノ採用のスマホ旗艦機種向けのチップを相次いで発表していたが、アンドロイドOS(基本ソフト)搭載スマホ市況の低迷で、発注を大幅に削減したようだ。

 TSMCの魏哲家・総裁は10月の業績説明会で、需要低迷で顧客が開発を遅らせており、過去3年は高水準だった7ナノ/6ナノ稼働率が第4四半期から低下すると指摘。健全な在庫水準に戻るのは、23年下半期と予測していた。

 また電子時報によると、最新の3ナノは需要が従来予想を下回っているようだ。

 TSMCは、3ナノの受託生産価格が12インチウエハー1枚当たり2万米ドル以上と高く、さらに値上げすれば、顧客の不満を招くと指摘されている。韓国メディアは、アップルやエヌビディアなど主要顧客が発注量を調整している中、サムスン電子がTSMCよりも低い価格を提示すれば、受注を奪い取れる可能性があると報じた。

5月まで材料の発注削減か

 半導体材料業者によると、TSMCは材料の発注を近ごろ削減しており、5月までは発注を増やさないようだ。PCやスマホなど消費者向けに電子製品の在庫調整が進んでおらず、顧客が違約金を払ってでもTSMCに対する発注を削減しているほか、アップルのスマートフォン新機種、iPhone14向けの出荷のピークが過ぎたためだ。

 

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