ニュース その他分野 作成日:2022年11月30日_記事番号:T00106179
行政院主計総処は29日、2023年の域内総生産(GDP)成長率予測を2.75%に、8月時点の予測から0.30ポイント下方修正した。17年以降で最低だ。輸出の成長率予測はマイナス0.22%と、従来予測から2.86ポイント引き下げ、4年ぶりの前年割れとなった。主計総処は、ロシアのウクライナ軍事侵攻による原材料の国際相場の高騰、各国・地域の金融引き締め政策、中国のゼロコロナ政策などで、世界経済の下振れリスクが高まっていると指摘した。ただ、メーカーが在庫調整を進めており、朱沢民・主計長は、23年第2四半期(4~6月)から徐々に回復すると予測した。30日付工商時報などが報じた。
23年の民間投資の成長率予測は3.04%で、従来予測から0.39ポイント引き下げた。個人消費の成長率予測は5.48%で、0.60ポイント引き上げた。
四半期別の23年成長率予測は、▽第1四半期(1~3月)、1.10%(従来予測3.23%)、▽第2四半期、3.96%(4.91%)、▽第3四半期(7~9月)、3.12%(3.06%)──は引き下げ、▽第4四半期(10~12月)、2.82%(1.18%)──は引き上げた。
22年3.06%成長予測
22年のGDP成長率予測は3.06%で、従来予測から0.70ポイント引き下げた。うち輸出の成長率予測は8.73%と、4.78ポイント引き下げた。民間投資の成長率予測は7.30%と0.75ポイント引き上げ、個人消費の成長率予測は3.29%と0.26ポイント引き上げた。
蔡鈺泰・綜合統計処長は、22年のモノの輸出は従来予測より214億米ドル少ない予測で、GDP成長率を1.8ポイント押し下げると説明した。ただ、新型コロナウイルス水際対策の大幅緩和で、海外から観光客が訪台し、サービス輸出や個人消費は増えると指摘した。
四半期別の22年GDP成長率は、▽第1四半期、3.87%(修正前は3.72%)、▽第2四半期、2.95%(3.05%)、▽第3四半期、4.01%(4.10%)──に修正し、第4四半期予測は1.52%と、従来予測3.53%から引き下げた。
1人当たりGDP、日韓超えは不透明に
主計総処は、22年の1人当たりGDP予測は3万2914米ドルと、8月時点の予測の3万3743米ドルから引き下げた。23年は3万4485米ドルの予測だ。
朱沢民・主計長は29日、台湾の1人当たりGDPが、22~23年に必ずしも日本と韓国を上回るとは言えず、為替レート次第だと語った。
10月時点で、国際通貨基金(IMF)の予測では、22年に台湾の1人当たりGDPが3万5510米ドルとなり、日本(3万4360米ドル)と韓国(3万3590米ドル)を上回り、東アジアで最も高くなると報じられていた。
CPI上昇率予測は引き上げ
主計総処は、22年の消費者物価指数(CPI)上昇率予測は2.94%、23年は1.86%と、従来予測からそれぞれ0.02ポイント、0.14ポイント引き上げた。
朱・主計長は台湾元安が主因と説明した。
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