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群創、タッチパネル工場建設へ10億元投資


ニュース 電子 作成日:2007年6月14日_記事番号:T00001062

群創、タッチパネル工場建設へ10億元投資


 鴻海精密工業傘下の群創光電(イノルックス・ディスプレイ)は13日開催した株主総会で、タッチパネルの生産に本格的に進出する方針を明らかにした。10億台湾元を投資して新工場を建設し、「キャパシタ式」「レジスタンス式」のタッチパネルを生産する。
 
 これまでタッチパネルは100%外部調達だったが、供給が不安定になることがあった。今月末の米アップルによるiPhoneの米国発売など、タッチパネルは需要の増大が予想され、調達の不安を解消する必要があったことが、自社工場を建設する理由だ。今後は、自社生産および外部調達の平行戦略で対応する考えだ。

 同社は白黒STNの需要に対応するため、訊倉科技(VDS)からSTN生産ラインを借りているが、STNのエッチング製造プロセスとレジスタンス式タッチパネルの製造プロセスは似ており、設備に部分的な修正を施せば量産が可能になる。このため当初はレジスタンス式タッチパネルを量産する計画で、スケジュールは今年第4四半期を予定している。キャパシタ式タッチパネルの量産時期は来年第1四半期を見込む。

 証券会社のアナリストからは、タッチパネルへの進出は、米アップルのiPhone生産の準備かという質問が出されたが、段行建総経理は「アップルは顧客候補の1社であり、まだ顧客ではない」と回答するにとどまった。

 鴻海グループでは、正?精密工業(フォックスリンク)がタッチパネル、および携帯電話用カメラモジュール光電製品事業群を立ち上げている。今年下半期、タッチパネルは3.5インチ以下の粗利益率の高い製品の生産に注力する考えだ。カメラモジュールセットは、年末までに月産500万件と、現在の水準から倍増させる計画。郭台強董事長は、今年は500億台湾元(昨年420億元)の売上高達成が見込めるとしている。14日付工商時報が報じた。