ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

ホテルより高い?!病室料金も値上がり


ニュース 社会 作成日:2008年10月2日_記事番号:T00010621

ホテルより高い?!病室料金も値上がり

 
 中央健康保険局(健保局)が9月から病院の一般病床に対する給付金を、1ベッド(病床)当たり40~55台湾元引き上げ、876~1,180元(約2,880~3,880円)としたことに対し、消費者文教基金会(消基会)から「病院の病室料金はホテルより高い、値上げの必要があるのか」との批判が出ている。

 病院の大部屋(3~4床室)は健保局がベッド代を負担するため、患者は健康保険に加入してさえいれば、部屋代は不要。2人部屋や個室は健保の給付上限を超えるため、ベッド代の差額は自己負担となる。

 この差額は各病院によってまちまちだ。2人部屋の場合は1,200~2,000元だが、個室の場合は▽台北市立聯合医院、2,000元▽三軍総合医院、3,500元▽台大医院、2,080~7,000元▽台安医院、4,560元~6,000元▽振興医院、1万元──とかなり開きがある。

 消基会によると、台北市内のホテルのスタンダードツインの宿泊費は1泊1,280元。これに対し、病院の病室料金は最高で1.7倍も高くなっており、看護費用も含めた場合は3.7倍も高いという。

 また、現在の一般病床利用率は68%にすぎないにもかかわらず、大部屋はなかなかベッドの空きがないというのが現状だ。この奇妙な現象は、病院側が故意に大部屋を減らし、ベッド代の差額を徴収できる個室や2人部屋を増やしているからではないかと消基会はみている。

 これに対し健保局は、病院の病室料金には設備のほかに医師や看護師、廃棄物処理などのコストも含まれるため、一般のホテルと単純比較はできないと反論している。

 呉徳朗医院協会理事長は、病床数が多いほど病院は赤字経営になると述べ、「病院のベッド代でもうけようとするなら、ホテルを建てるほうがましだ」と反論している。