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TSMCの米アリゾナ工場、3ナノにも着工(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2022年12月7日_記事番号:T00106321

TSMCの米アリゾナ工場、3ナノにも着工(トップニュース)/台湾

 ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は米国時間6日、アリゾナ州に建設中の12インチウエハー工場(Fab21)で最初の設備搬入(ファーストツールイン)の記念式典を開催した。バイデン米大統領や米国の重要顧客も式典に出席した。アップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)は、半導体の米国製(メード・イン・USA)のラベルが重要なタイミングだとの認識を示した。式典に先駆け、TSMCは台湾時間6日夜、アリゾナ工場の投資額を120億米ドルから400億米ドルに引き上げ、3ナノメートル先進製造プロセスを導入する2基目の工場に着工し、2026年に量産を開始すると発表した。中央社電などが伝えた。

/date/2022/12/07/00baiden1_2.jpgバイデン大統領(左)は、TSMCの劉徳音(マーク・リュウ)董事長(右)と固い握手を交わした(7日=中央社)

 TSMCは6日、アリゾナ工場の第1期は、24年に4ナノ(N4)で生産を開始する予定だと説明した。第2期を合わせた投資額は計400億米ドルとなり、米国で過去最大規模の外国資本の直接投資になる。アリゾナ工場2基の完成後、年産能力は60万枚以上となり、最終製品の市場規模は400億米ドル以上を見込む。高給のハイテク人材1万件の就業機会を創出し、うちTSMCが4500件を直接雇用する。

米国の先進チップ需要満たす

 アリゾナ工場はTSMCにとって、先端品を生産する初の海外拠点となる。

 バイデン米大統領は式典で、製造業の国内回帰で、重要部品(半導体)の海外依存を打破すると、歓迎の意を示す17分間のスピーチを行った。

 アリゾナ工場の最初の顧客となるアップルのクックCEOは、アリゾナ工場から半導体を調達し、半導体のアジア依存リスクを軽減すると述べた。

/date/2022/12/07/00tsmc-cover_2.jpgアップルのクックCEO(左)と、TSMC創業者の張忠謀(モリス・チャン)氏(右1)、劉・董事長(右2)、魏哲家・総裁(右3)らが祝杯を上げる姿がみられた(7日=中央社)

 アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)のリサ・スーCEOは、アリゾナ工場2基の大口顧客となることを望んでいると語った。

 米国で8月に成立した半導体の国内製造を促進するCHIPS(チップス)法の執行特別顧問を務めるロニー・チャタージ氏は、アリゾナ工場2基の量産開始後、米国における先進チップの全ての需要を満たすことができると指摘した。

米政府にコスト支援要請か

 アリゾナ工場第1期の建設コストは台湾で建設するより3〜5割高いとされる。米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道によると、TSMCは米商務省に対し、支援を求める書簡を送ったようだ。

 TSMCは、初期の建設コストを低減するため、台湾で設備や部品などを生産し、米国に輸送して組み立てるプラント輸出方式を採用しているとされる。

 

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